近年、インフルエンザをはじめとするさまざまなウイルスの予防に対する意識が高まっています。
空間除菌剤は、菌・ウイルス対策として注目を浴びています。医療機関やホテルなどで使用されていたものですが、最近は一般家庭での需要が高まっています。
空間除菌剤には、「置き型」「スプレー式」「携帯型」の3つのタイプがあり、それぞれ特徴が異なります。
そこで今回は、空間除菌剤の選び方をはじめ、3つのタイプの特徴やおすすめ商品をご紹介します。
ご紹介しているすべての商品がインフルエンザやウイルスに効果があるわけではありません。
空間除菌剤とは

空間除菌剤は、アルコール・二酸化塩素・次亜塩素酸ナトリウムなどの物質を放散し、空気中に存在する菌やウイルスを減らすことを目的としたアイテムです。
さまざまなメーカーから空間除菌剤が販売されていますが、商品ごとに配合されている成分が異なるため、使用方法など取り扱いに注意する必要があります。
空間除菌剤は効果があるの?
空間除菌剤は厚生労働省が指定する医薬品や医薬部外品ではないため、メーカーとしては「ウイルスに効果がある」と言い切ってはいけないことになっています。
しかし、「風邪をひきにくくなったように感じる」、「インフルエンザの予防に効果があったように思う」といった口コミが寄せられている商品もあります。
使用されている成分を見極め、目的にあった商品を選べば、インフルエンザなどの対策にも効果が期待できるでしょう。
除菌と殺菌の違いは?

「除菌」は菌やウイルスを減らすことで、「殺菌」は、特定の菌やウイルスを死滅させることです。
「殺菌」は、医薬品・医薬部外品に限って使える表現で、市販薬や薬用せっけんなどのパッケージにもよく記載されています。
空間除菌剤のなかには、菌やウイルスを無毒化する(≒殺菌する)商品もありますが、医薬品や医薬部外品ではない空間除菌剤は「殺菌」の効果をうたうことができないため、「除菌」と表現しています。
食器用洗剤・洗濯用洗剤・アルコールスプレーなど、幅広い商品に「除菌」という表示があるのはこのためです。
なお、医薬品・医薬部外品・それ以外の空間除菌剤などを含め、すべての菌やウイルスに対し効果があるわけではない点に注意が必要です。
空間除菌剤の選び方
空間除菌剤は、商品ごとのタイプと配合されている成分に注目して選ぶことが大切です。
ここからは、目的にあった商品を見つけられるように、空間除菌剤の選び方をご紹介します。
タイプで選ぶ
空間除菌剤は主に「置き型」「スプレー式」「携帯型」の3タイプに分類されます。
タイプごとの特徴をご紹介しますので、商品選びの参考にしてみてください。
置き型
置き型タイプは、置いておくだけで空気中に除菌成分を放出し、周囲を継続的に除菌します。リビングや玄関、子ども部屋などに設置しておくのに便利です。
商品によって対応する畳数や持続期間などが異なるため、あらかじめ使用する場所の広さを確認しておきましょう。消臭効果がある商品や香料が使用されている商品は、トイレや喫煙所などニオイが気になる場所にもおすすめです。
スプレー式
スプレー式は、空間に噴射して使用する空間除菌剤です。必要なときに必要なだけ使用できる手軽さがあり、菌やウイルスの付着が気になるものに直接吹きかけて使用できるものもあります。
手のひらサイズのコンパクトな商品であれば、ポケットやカバンに入れておきやすいため、外出先でも手軽に空間除菌ができます。
携帯型
携帯型の空間除菌剤は、首にかけるタイプのものや、服や壁に貼るタイプのものがあります。身につけていれば常に自分の周囲に成分を放散してくれるので、密閉・閉鎖された空間であれば手軽に空間除菌ができます。
首にかけるタイプの空間除菌剤は、子どもから大人まで気軽に使えます。スプレータイプの空間除菌剤と併用するのもおすすめです。
成分で選ぶ

空間除菌剤の代表的な成分は、「アルコール」「二酸化塩素」「次亜塩素酸ナトリウム」です。
成分によって、空間の除菌に効果が期待できるものであったり、物や手指の除菌に効果的であったりと、使い方が異なります。
アルコール
アルコールは、ウイルスの膜(まく)を壊して無毒化するために使用される成分です。アルコールの濃度によって効果に差があり、厚生労働省では手や指などのウイルス対策には濃度70%以上95%以下のものを推奨しています(※)。
除菌効果に優れ、手軽に使用できる一方で、アルコールに敏感な方は肌が荒れることもあるため、注意する必要があります。
また、アルコールには引火性があるため、火気がある場所では空間に噴霧してはいけません。
濃度70%以上の商品が入手できない場合は、60%程度のものでも差し支えないと厚生労働省が発表しています。
二酸化塩素
二酸化塩素は、塩素が酸化した物質のことで、菌・ウイルス・カビのたんぱく質に作用して機能を低下させる働きがあります。プールの消毒や食品添加物など、身近なところで使用されている成分です。
消臭効果も期待できるため、タバコやペットなどのニオイが気になる場所での使用にも最適です。二酸化塩素は空気より重いという特性があるため、置き型タイプの商品を使用する際は高い場所に置くと効果的です。
次亜塩素酸ナトリウム
次亜塩素酸ナトリウムは、ハイターなど市販の漂白剤の主成分として使用されている物質です。医療現場でも器具の消毒用として使用されています。
次亜塩素酸水と名前が似ているため混同されがちですが、まったくの別モノです。
次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性の物質で、原液の状態で長期保存できますが、次亜塩素酸水は酸性の物質で、次亜塩素酸ナトリウムよりも短時間で作用する反面、長期保存には向いていません。
空間除菌剤の置き型タイプを継続して使いたい場合は、次亜塩素酸ナトリウムが入った商品を選ぶようにしましょう。
プラスαの効果で選ぶ

空間除菌剤を選ぶ際には、菌やウイルスの除菌のほかに、消臭効果や花粉対策などプラスαの効果にも着目するとよいでしょう。
消臭効果が期待できる商品であれば、トイレやペットのゲージなど、ニオイが気になる場所に使用することができます。香料が含まれていれば、心地よい香りを楽しみながら空間除菌ができます。
また、空間除菌と花粉対策が同時にできる商品もあります。
空間除菌剤おすすめ19選|タイプ別にご紹介
ここからは、編集部が厳選したおすすめ商品をご紹介します。
置き型・スプレー・携帯型の3つのタイプに分けているため、シチュエーションにあった商品を選ぶ参考にしてみてください。
ご紹介している空間除菌剤は、すべてのウイルスや菌に効果があるわけではありません。ご利用環境によって有効性は異なりますので、公式サイトの試験データなどをご参照ください。
置き型の空間除菌剤おすすめ9選|置いておくだけの簡単除菌
置き型タイプの空間除菌剤は、設置するだけで一定期間効果を発揮します。部屋や玄関、職場のデスクなどさまざまな場所で手軽に使用できます。
スプレー式の空間除菌剤おすすめ3選|ピンポイントで確実に除菌
続いて、スプレータイプのおすすめ空間除菌剤をご紹介します。ニオイ対策もできる商品であれば、気になったときにすぐに使用できて便利です。
携帯型の空間除菌剤おすすめ7選|自分の周囲を常に除菌
携帯型の空間除菌剤には首からぶら下げて使用するものや、クリップを利用して装着するもの、服や壁に貼るタイプなどがあります。
使用したいシチュエーションで選びましょう。
閉鎖空間ではなく、公園や商業施設などの開けた場所では効果がない場合があります。
まとめ
空間除菌剤は、置き型・スプレー・携帯型の3タイプをシチュエーションによって使い分けるとより効果的に対策できます。
乾燥する季節は特にインフルエンザやウイルス対策をしっかり行いたいものです。
ぜひ、ご紹介したおすすめの空間除菌剤を参考にしてみてください。