新しいバスチェアを購入したいと思った際、どのように選べばよいのでしょうか。1日の疲れをバスルームで使うものなので、こだわりたいですよね。また、お手入れが簡単だと嬉しいでしょう。
そこで今回は、お風呂のソムリエの松永武さんに、バスチェアについてお話を伺いました。
バスチェアの種類や選び方、お手入れ方法を解説します。また、おすすめの商品をご紹介します。
ぜひ参考にして、お気に入りの商品を見つけてみてください。

バスチェアの選び方|お風呂のソムリエに聞いてみた
バスチェアを選ぶ際に確認しておくべきポイントをお風呂のソムリエの松永さんに聞いてみました。

松永 武
バスリエ株式会社 代表取締役、一般社団法人HOT JAPAN 代表理事
最初はデザインで選び、機能性と価格で最終判断をされる方が多いかと思います。そしてお手入れの簡単さも大切です。お風呂場で使うので、カビや水アカ問題は避けられません。簡単にお手入れできるかどうかもチェックすると良いでしょう。
このデザイン・機能性・お手入れのしやすさの3点がポイントとなります。
①デザイン(大きさ・形・色)で選ぶ
まずは、バスチェアの形を見ていきましょう。
- コの字型:カタカナの「コ」の字のような形のシンプルなチェアです。ほとんどがアクリル製で、お手入れが手軽です。
- 箱型:口の開いた箱をひっくり返したような形です。座面が広く座りやすく、 PPやPET製が多いです。
- アーチ型:箱型の四方の側面を弧を描くように切り抜いた形です。通気性がよくカビにくく、PPやPET製が多いです。
- 組み立て型:板をつぎ合わせた踏み台のような形です。木製が多いです。
- 4本脚:椅子の内側に湿気を閉じ込めず通気性がよく、お手入れしやすいです。
デザインは好みの問題になりますが、お手入れのことを考えた場合、4つ脚のものは通気性がよいのでカビの発生を抑制できるためおすすめです。
また、透明で表面がツルっとしているものよりも、マットなものの方が水アカは目立ちにくいです。
デザインの他に、バスチェアの大きさも見ておくべきです。バスチェアの高さと座面の広さはだいたい比例します。
高くなれば座面も広くなる傾向にあります。また、足元に向かって広がるデザインだと幅があるので、小さいバスルームでは置き場所に困ることもあります。
買い替えの際には今使用中のバスチェアをざっくり測っておくとよいです。
②バスチェアの高さで選ぶ
イスの高さや座面の広さもチェックしていただきたいポイントです。
一般的にバスチェアの高さは、20cm前後、27cm前後、30cm前後の3タイプが主流です。ここ数年は35㎝のものも登場するようになりました。
27cm前後のタイプが人気ですが、お子さまには低いものを、足腰の弱い方は背の高いものを、使う方の身体的特徴などによって選びましょう。
また、シャンプー台や鏡の位置とバスチェアの高さが合わないと使いづらいので、あらかじめ測っておくとよいでしょう。
背もたれがあるバスチェアもあるので、ご高齢の方や腰に不安がある方は背もたれ付きだと安心です。
③お手入れのしやすさで選ぶ
お手入れのしやすさは、
・洗いやすい形状か
・乾き(乾かし)やすい素材・形状か
・脚ゴムなどの交換パーツがついているか
といったポイントがあります。
日頃のお手入れで、押さえておきたいポイントですので、こちらも参考にして商品を選ぶようにしましょう。
- 洗いやすい形状か乾き(乾かし)やすい素材・形状か脚ゴムなどの交換パーツがついているか
といったポイントがあります。
日頃のお手入れをするにあたって押さえておきたいポイントですので、こちらも参考にして商品を選ぶようにしましょう。
④赤ちゃん、子ども、大人など、使う人で選ぶ
お子さまのためにバスチェアの購入を検討している方もいらっしゃるでしょう。
まず、赤ちゃん用のバスチェアには大きく2タイプあります。
- バスタブタイプ:沐浴から使えて経済的です。シンクでも使えるコンパクトなものや、空気で膨らませるタイプのものがあります。
- リクライニングタイプ:バウンサー感覚で赤ちゃんを寝かせたまま洗えます。リクライニングの角度が調整できるものもあります。メッシュ素材で乾きが早いものや、セーフティーバーが付いているものがあります。
また、子ども用のバスチェアは赤ちゃんから使える空気で膨らませるタイプのものや、大人も使えるくらいの低めのバスチェアがありますので、お子さまの身長や家族構成に合わせて選ぶことをおすすめします。
バスチェアの素材
バスチェアの素材は、プラスチックタイプと木製タイプに分けられ、プラスチックタイプはより細分化することができます。
それぞれの特徴をご紹介していきましょう。
プラスチックのバスチェア
一口でプラスチック素材と言ってもさまざまで、特徴も異なります。ここからはプラスチック素材別に説明していきます。
アクリル樹脂、メタクリル樹脂(PMMA)
メタクリル樹脂は呼称で「アクリル」と呼ばれています。最大の特徴は、ガラスのような透明感と鏡のような光沢感です。
ガラスと違い、落としても割れにくく、万が一割れてしまっても広く飛び散らないので安心な素材です。
唯一のデメリットは重さです。厚み1cmぐらいの1枚板で作られることが多いので、プラスチック製の中では一番重いイスとなります。
ポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)
PETは透明度が高いのでアクリルのような高級感を出しつつ、軽量に作れます。
可燃時に有害物質を発生しないので、地球と環境にも優しい素材です。
ポリプロピレン
色付けや成形がしやすいため、カラーバリエーションとデザインが豊富です。
一般的なプラスチックのため、安価なものが多いです。パッと見ると見分けがつかないPET樹脂との違いは、防カビ加工が施されているものが多いことです。
ABS樹脂
成形のしやすい素材で柔軟性と耐衝撃性があります。ベビーチェアでよく使われています。
不透明で光沢感のある外観が特徴で、着色もしやすいためカラーバリーションが豊富です。
木製のバスチェア
木製のバスチェアはヒノキ、スギ、ヒバなどで作られることが多く、特徴はなんといっても香りです。
また、アクリル製のイスに真冬に座ると冷たく感じることがありますが、木製は夏はひんやり、冬はひと肌と同じくらいなので、ヒヤっとすることもありません。
接合に釘などを使わない日本の伝統技法「木組み」で作られているものが多く、香りだけではなく伝統も楽しめます。
お子さまのためにバスチェアの購入を検討している方もいらっしゃるでしょう。
ここからは「赤ちゃん用」と「子ども用」のバスチェアの特徴についてご紹介していきます。
バスチェアおすすめ24選
それでは、編集部が厳選したおすすめのバスチェアをご紹介します。

松永 武
バスリエ株式会社 代表取締役、一般社団法人HOT JAPAN 代表理事
浴室内で座って体を洗うのは世界でも珍しいです。欧米ではシャワーの位置が高く、座る位置にシャワーを持ってくることはほとんどありません。
洗い場で体をきれいにしてから、ゆっくり湯船に浸かる文化のある日本だからこそ、こんなにも多くの種類のバスチェアが誕生したのだと思います。
リビングのソファを選ぶように、お気に入りのバスチェアを選べることが一番の醍醐味です!
バスチェアおすすめ4選【耐久性がある】
安価なものを購入してすぐに壊れてしまったことはありませんか。バスチェアは毎日使うものなので、しっかりとした丈夫な商品を選びたいものです。
こちらでは、耐久性のあるバスチェアをご紹介しています。

松永 武
バスリエ株式会社 代表取締役、一般社団法人HOT JAPAN 代表理事
アクリルのバスチェアは厚みと重さがあります。その分耐久性が期待されます。純度100%のアクリルを使用しているため透明度も高いです。
バスチェアおすすめ5選【お手入れ簡単】
バスルームはカビが発生しやすいので、なるべくお手入れがラクなものを選びたいですよね。こちらでは、お手入れが簡単なバスチェアをご紹介しています。
なるべくシンプルな形のものを選ぶと、洗いやすいです。また、4本脚のタイプは通気性が良く、カビが生えにくいです。
バスチェアおすすめ5選【滑らない】
ご年配の方や妊婦の方は、バスチェアの安定感も気になるのではないでしょうか。しっかりとしたバスチェアがバスルームにあったら、ご本人はもちろん、ご家族も安心ですよね。
こちらでは、安定感のある滑らないバスチェアをチョイスしてみました。
バスチェアおすすめ5選【赤ちゃん用】
新生児の沐浴のために使うベビーバスは、赤ちゃんにとって心地良いのはもちろん、ママやパパにとっても使いやすいものが嬉しいですよね。ぜひご家庭に合ったものをチョイスしてみてください。
バスチェアおすすめ4選【子ども用】
赤ちゃんが少し成長して大きくなってきたら、子ども用のバスチェアも用意しましょう。こちらでは、子ども用の小さなバスチェアをご紹介しています。大人用とセットで揃えると、バスルームに統一感が生まれ、おしゃれな空間を作ることができます。
カビ防止!バスチェアのお手入れ方法は?
ここからは毎日簡単にできるお手入れ方法をご紹介します。カビを防止するには、こまめに洗い、乾燥させることが一番です。
- 使用後に熱いシャワーをかけましょう。上記で紹介した素材は耐熱温度が高いので70度ぐらいまでの熱湯であれば耐えられます。シャワーの温度を高くして洗い流します。とくに裏と底にカビが発生しやすいので、よく洗い流してください。 熱いシャワーはヤケドの原因になるので、45度から50度くらいにしましょう。
- そのあと冷水をかけてください。使った後に水をかけるだけではカビ防止にはなりません。熱したあとに冷水で流すことがポイントです。
- 水分を拭きとりましょう。カビの発生予防と水垢の付着や油膜防止のため、お風呂から出るときに体を拭いたタオルなどでもよいでの、サッと拭きます。
- 浴室内をしっかり乾燥させてください。浴室内に湿気があると、バスチェアにも水気がついてしまいます。浴室を換気しながら、バスチェアは風通しがよいように吊るすか立てかけて乾燥させましょう。
身体に合うバスチェアを見つける方法
身長が高いからといって、座面の高いバスチェアを使うと、床に置いてある湯桶が取りにくいなどちょっとした問題が起こる場合があります。
また、浴室に設置されている鏡とシャンプー台の位置に合わず、高すぎたり低すぎたりすると使いづらくなります。買い替えを検討されている方は、使用中のバスチェアの高さを測っておくと目安になります。
腰の悪い方や体の大きな方には、背もたれがあるものや座面が広いものがおすすめです。
まとめ
バスチェアには素材、大きさ、形、模様、色などの違いがあるため、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、耐久性のある商品や、ベビー用、子ども用も含めておすすめ商品をご紹介しました。見た目とともに使いやすさも考慮して、ぜひご自身にピッタリの商品をチョイスしてみてくださいね。