家を新築した、引っ越した、家族が増えた…。あるいは、これまで使っていたバスチェアに、何らかの不満がある。使いにくい、大きさが合わない、カビが生えてしまった、壊れてしまった…。
そんな時、新しいバスチェアを購入したいですよね。
でも、ちょっと調べてみただけでもたくさんあって、どれが良いのか迷ってしまいます。1日の疲れを癒す大切な時間を過ごすバスルームだから、使う品にはこだわりたいものです。
そこで今回は、お風呂のソムリエの松永武さんに、バスチェアについてお話を伺いました。
バスチェアの種類や選び方、お手入れ方法、おすすめの商品をご紹介!ベビーバスや子ども用バスチェアの情報もありますよ。
ぜひ参考にして、お気に入りの商品を見つけてみてください。
バスチェアの選び方【お風呂のソムリエに聞いてみた!】
バスチェアを選ぶ際に確認しておくべきポイントをお風呂のソムリエの松永さんに聞いてみました!
松永 武
バスリエ株式会社 代表取締役、一般社団法人HOT JAPAN 代表理事
最初はデザインで選び、機能性と価格で最終判断をされる方が多いかと思います。そしてお手入れの簡単さも大切です。お風呂場で使うので、カビや水アカ問題は避けられません。簡単にお手入れできるかどうかもチェックすると良いでしょう。
このデザイン・機能性・お手入れのしやすさの3点がポイントとなります。
①デザイン(大きさ・形・色)で選ぶ
デザインは好みの問題になりますが、お手入れのことを考えた場合、4つ脚のものは通気性がよいのでカビの発生を抑制します。
透明で表面がツルっとしているものよりも、マットなものの方が水アカは目立ちにくいです。
デザインの他にも、バスチェアの大きさも見ておくべきです。バスチェアの高さと座面の広さはだいたい比例します。
高くなれば座面も広くなる傾向にあります。また、足元に向かって広がるデザインだと幅があるので、小さいバスルームでは置き場所に困ることもあります。
買い替えの際には今使用中のバスチェアをざっくり測っておくとよいです。
②バスチェアの高さで選ぶ
イスの高さや座面の広さもチェックしていただきたいポイントです。
一般的にバスチェアの高さは、20cm前後、27cm前後、30cm前後の3タイプが主流です。ここ数年は35㎝のものも登場するようになりました。
一般的には27cm前後のタイプが人気ですが、お子さまには低いものを、足腰の弱い方は背の高いものを、使う人の身体的特徴などによって選んでいただければ思います。
シャンプー台や鏡の位置とバスチェアの高さが合わないと使いづらいので、あらかじめ測っておくとよいでしょう。
背もたれがあるイスもあるので、ご高齢の方や腰に不安がある方は背もたれ付きだと安心です。
③お手入れのしやすさで選ぶ
お手入れのしやすさは、
・洗いやすい形状か
・乾き(乾かし)やすい素材・形状か
・脚ゴムなどの交換パーツがついているか
といったポイントがあります。
日頃のお手入れで、押さえておきたいポイントですので、
こちらも参考にして商品を選ぶようにしましょう。
バスチェアの種類
ここからは、お風呂のソムリエの松永さんにバスチェアを素材や形の観点から分類して紹介していただきます。
それぞれ特徴があるので、それを押さえおくと、商品選びの時に役立ちますよ。
また、赤ちゃん用のベビーバスの説明もあるので、赤ちゃん用のバスチェアバスの購入を検討しているかたはご活用ください。
素材でみるバスチェア
バスチェアの素材は大きく分けてプラスティックタイプと木製タイプに分けることができ、プラスティックタイプはより細分化することができます。
それぞれの特徴を紹介していきましょう。
プラスティックのバスチェア
一口でプラスティック素材と言っても、プラスティックの違いで特徴も違ってきます。ここからはプラスティック素材別に説明していきます。
- アクリル樹脂、メタクリル樹脂(PMMA):メタクリル樹脂は呼称で「アクリル」と呼ばれています。最大の特徴といえば、ガラスのような透明感と鏡のような光沢感。ガラスと違い、落としても割れにくいく、万が一割れてしまっても広く飛び散らないので安心な素材です。唯一のデメリットは重さ。厚み1cmぐらいの1枚板で作られることが多いので、プラスチック製の中では一番重いイスとなります。
- ポリエチレンテレフタレート(PET樹脂):PETは透明度が高いのでアクリルのような高級感をだしつつ、軽量に作れます。可燃時に有害物質を発生しないので、地球と環境にも優しい素材です。
- ポリプロピレン:色付けや成形がしやすいため、カラーバリエーションとデザインが豊富。一般的なプラスチックのため、安価なものが多いです。パッと見ると見分けがつかないPET樹脂との違いは防カビ加工が施されているものが多いこと。
- ABS樹脂:成形のしやすい素材で柔軟性・耐衝撃性があります。ベビーチェアでよく使われています。不透明で光沢感のある外観が特徴で、着色もしやすいためカラーバリーションが豊富です。
木製のバスチェア
木製のバスチェアはヒノキ、スギ、ヒバなどで作られることが多く、特徴はなんといっても香り。季節によって温もりも変ります。
アクリル製のイスに真冬に座ると冷たく感じることがありますが、木製は夏はひんやり、冬はひと肌と同じくらい、ヒヤっとすることもありません。
接合に釘などを使わない日本の伝統技法「木組み」で作られているものが多く、香りだけでなく伝統も楽しめます。
形でみるバスチェア
ここからはバスチェアの形の特徴を紹介していきます。
- コの字型:カタカナの「コ」の字のような形のシンプルなチェアー。ほとんどがアクリル製。お手入れが手軽。
- 箱型:口の開いた箱をひっくり返したような形。座面が広く座りやすい。 PPやPET製が多い。
- アーチ型:箱型の四方の側面を弧を描くように切り抜いた形。通気性がよくカビにくい。PPやPET製が多い。
- 組み立て型:板をつぎ合わせた踏み台のようなような形。木製が多い。
- 4本脚:椅子の内側に湿気を閉じ込めず通気性がよく、お手入れしやすい。
赤ちゃん・子ども用バスチェア
お子さんのためにバスチェアの購入を検討している人も少なくないでは?ここからは「赤ちゃん用」と「子ども用」のバスチェアの特徴について紹介していきます。
赤ちゃん用のバスチェア
赤ちゃん用のバスチェアには大きく2タイプあります。
- バスタブタイプ:沐浴から使えて経済的。シンクでも使えるコンパクトなものや、空気で膨らませるタイプのものがあります。
- リクライニングタイプ:バウンサー感覚で赤ちゃんを寝かせたまま洗えます。リクライニングの角度が調整できるものもあります。メッシュ素材で乾きが早いものや、セーフティーバーが付いているものがあります。
子ども用のバスチェア
赤ちゃんから使える、空気で膨らませるタイプのものや、大人も使える高さが低めのバスチェアがあります。
バスチェアおすすめ15選|お風呂のソムリエがジャンル別に紹介!
それではお風呂のソムリエの松永さんおすすめのバスチェアをご紹介します。
松永 武
バスリエ株式会社 代表取締役、一般社団法人HOT JAPAN 代表理事
浴室内で座って体を洗うのは世界でも少ないです。欧米はシャワーの位置が高く、座る位置にシャワーを持ってくることはほとんどありません。
洗い場で体をきれいにしてから、ゆっくり湯船に浸かる文化のある日本だからこそ、こんなにも色々な種類のバスチェアが誕生したのだと思います。
リビングのソファを選ぶように、お気に入りのバスチェアを選べるところが一番の醍醐味です!
バスチェアおすすめ3選【耐久性がある】
安価なものを購入したら、壊れてしまったなんてことはありませんか?バスチェアは、長い間毎日使っていくものだから、しっかりとした丈夫な商品を選びたいものですよね。
こちらでは、耐久性のあるバスチェアをご紹介しています。素材は、丈夫なアクリルがおすすめです。
松永 武
バスリエ株式会社 代表取締役、一般社団法人HOT JAPAN 代表理事
アクリルのバスチェアは厚みがあり、重みがあります。その分耐久性が期待されます。純度100%のアクリルを使用しているので透明度も高いです。
バスチェアおすすめ3選【お手入れ簡単】
忙しい毎日だから、なるべくお手入れが楽ちんなものを選びたいですよね。こちらでは、お手入れが簡単なバスチェアをご紹介しています。
なるべくシンプルな形のものを選ぶと、洗いやすいですよ。また、4本脚のタイプは通気性が良く、カビが生えにくくなっています。
バスチェアおすすめ3選【滑らない】
ご年配の方や妊婦さんは、バスチェアの安定感も気になるのではないでしょうか。しっかりとしたバスチェアがバスルームにあったら、ご本人はもちろん、ご家族も安心ですよね。
こちらでは、安定感のある滑らないバスチェアをチョイスしてみました。
バスチェアおすすめ3選【赤ちゃん用】
新生児の沐浴のために使うベビーバス。ベビーバスは、赤ちゃんに心地良いのはもちろん、ママやパパ達にも使いやすいものが嬉しいですよね。今回は、それぞれ特徴のある商品をセレクトしました。ぜひご家庭に合ったものをチョイスしてください。
バスチェアおすすめ3選【子ども用】
赤ちゃんが少し育って大きくなってきたら、子ども用のバスチェアも用意したいもの。こちらでは、子ども用の小さなバスチェアをご紹介しています。大人用とセットでそろえると、バスルームに統一感が生まれ、おしゃれな空間をつくることができますよ。
カビないで!バスチェアのお手入れ方法は?
こまめに洗い、乾燥させることが一番。毎日簡単にできるお手入れ方法をご紹介します。
- 使用後に熱いシャワーをかける。上記で紹介した素材は耐熱温度が高いので70度ぐらいまでの熱湯であれば耐えられます。シャワーの温度を高くして洗い流します。とくに裏と底にカビが発生しやすいので、よく洗い流してください。 熱いシャワーはヤケドの原因になるので、45度から50度ぐらいで大丈夫です。
- そのあと冷水をかける。使った後に水をかける、これだけではカビ防止にはなりません。水のあるところにはカビがはえます。まず熱でカビを殺し、冷水で流します。
- 水分を拭きとる。カビの発生予防と水垢の付着や油膜防止のため、お風呂から出るときに体を拭いたタオルなどでもよいでの、ササっと拭いてしまいましょう。
- 浴室内をしっかり乾燥。浴室内に湿気があると、バスチェアにも水気がついてしまいます。浴室を換気しながら、バスチェアは風通しがよいように吊るすか立てかけて乾燥しましょう。
自分の身体に合うバスチェアを見つけよう!チェック方法
身長が高いからといって、座面の高い椅子を使うと、床においてある湯桶が取りにくくなった、などのちょっとした問題がおこる場合があります。また、浴室に設置されている鏡とシャンプー台の位置、高すぎたり低すぎたりすると使いづらくなります。買い替えを検討されている方は、ご使用中の風呂椅子の高さを測っておくと目安になります。
腰の悪い方や体の大きな方には、背もたれがあるものや座面が広いものがよいかもしれません。
おすすめのバスチェアを比較する
まとめ
バスチェアには素材、大きさ、形、模様、色…それぞれに幾つも種類があって、嬉しいけれど迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
そんな時には、デザイン、機能性、お手入れのしやすさの3つの観点から考えてみると、選びやすくなりますよ。
今回は、耐久性のある商品や、ベビー用、子ども用も含めて15個のおすすめ商品をご紹介しました。見た目とともに使いやすさも考慮して、ぜひご自身にピッタリの素敵な商品をチョイスしてくださいね。
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