コンビニやコーヒーチェーン店で買ってきた飲み物が、時間が経つにつれて結露してカップ周辺が濡れてしまったり、倒してしまって中身がこぼれて大惨事になった経験はありませんか？
たとえフタが付いていても、倒すと中身がこぼれたり、結露しやすいのが使い捨てカップの弱点です。これらを解決するアイテムの1つに「タンブラー」があります。
機能的に優れて、使いやすいタンブラーが欲しい方に向けて、おすすめのタンブラーをご紹介します。
こぼれない、冷めない(保温力)、ぬるくならない(保冷力)、"3ない"最強タンブラーを求めて検証もしているので参考にしてみてください。
タンブラーの種類と選び方
タンブラーは、材質やサイズ、蓋の形状などによって様々なタイプがあります。
- 材質
プラスチック、ステンレス、チタン、セラミック、オーガニックファイバーなどがあり、材質によって保温・保冷力、耐久性などに差が出ます。 - サイズ
500ml以上の大容量のものから、300ml前後のものまで幅広いサイズ展開があります。 - フタの密閉性
簡易なフタから、密閉性の高いスクリュー型のフタまであります。 - 構造
一般的に、サーモスに代表されるような外壁と内壁の間が真空になっている真空断熱二層構造のものは保温・保冷力が高い傾向にあり、一層構造のものは保温・保冷力が低い傾向にあります。
タンブラーを選ぶ時には上記の項目に気をつけてみてください。
タンブラーを検証｜保温力＆保冷力が高く、こぼれない最強タンブラーは？
今回編集部では、タンブラーを4商品用意しました。
倒してもこぼれず、保温・保冷力が高いタンブラーを知るために、以下4つの検証を行いました。
検証①密閉性(タンブラーを倒した時)
まずは密閉性の検証から検証します。
満水にしたタンブラーを横にして、1分間でどれくらいの水がこぼれるかを確認します。予めタンブラーを倒す前の重さを計測し、検証後のタンブラーの重さを測ることでこぼれた水の量を算出します。
検証②密閉性(タンブラーを振った時)
次に、満水にしたタンブラーにフタをして1分間振り続け、どれくらいの水がこぼれるかを確認します。こちらも①の検証と同じく、検証前後の重さを測ってこぼれた水の量を算出します。
検証③保温力と断熱性
次に保温検証です。
コンビニやコーヒーチェーン店のドリップコーヒーの温度は72℃前後に設定されていますので、タンブラーに72℃前後のお湯を入れて、3時間後ごとにお湯の温度を計測します。(計測時間は3時間、6時間、9時間後)
ただし、各タンブラーを72.0℃ジャストにするのは時間的に難しかったため、今回は72℃前後のお湯を入れた直後の温度と9時間後の温度の差から、保温力が高いものを決めます。
また、お湯を入れた直後のタンブラーを素手で持ち、断熱性についても確認します。
※室温23℃で検証。水温は72℃前後。
検証④保冷力
最後に保冷検証です。
タンブラーの容量に対して10%の氷を入れて満水にし、氷を投入してから15秒後の温度を計測して検証開始します。
3時間ごとの温度を計測し、検証③と同じく検証開始直後の温度と9時間後の温度の差から、保冷力が高いタンブラーを導き出します。(計測時間は3時間、6時間、9時間後)
※室温26.8℃で検証。水温は20℃前後。
タンブラーおすすめ21選
検証結果に基づいたおすすめタンブラー4選
まずは、先述した4つの検証の結果に基づいておすすめタンブラーをご紹介します。
| 密閉性 | 断熱性 | 保温力 | 保冷力 |
|---|---|---|---|
| ◎ | ◯ | ◎ | ◎ |
▶保温検証の温度変化
| 温度差 | 開始温度 | 3時間後 | 6時間後 | 9時間後 |
|---|---|---|---|---|
| -33.5℃ | 73.5℃ | 56.1℃ | 45.8℃ | 40.0℃ |
▶保冷検証の温度変化
| 温度差 | 開始温度 | 3時間後 | 6時間後 | 9時間後 |
|---|---|---|---|---|
| -1.9℃ | 20.7℃ | 14.3℃ | 16.6℃ | 18.8℃ |
| 密閉性 | 断熱性 | 保温力 | 保冷力 |
|---|---|---|---|
| ✕ | ◎ | ◯ | ◯ |
▶保温検証の温度変化
| 温度差 | 開始温度 | 3時間後 | 6時間後 | 9時間後 |
|---|---|---|---|---|
| -35.8℃ | 73.3℃ | 53.3℃ | 43.1℃ | 37.5℃ |
▶保冷検証の温度変化
| 温度差 | 開始温度 | 3時間後 | 6時間後 | 9時間後 |
|---|---|---|---|---|
| +0.7℃ | 19.6℃ | 15.0℃ | 18.0℃ | 20.3℃ |
| 密閉性 | 断熱性 | 保温力 | 保冷力 |
|---|---|---|---|
| ◎ | ◎ | △ | △ |
▶保温検証の温度変化
| 温度差 | 開始温度 | 3時間後 | 6時間後 | 9時間後 |
|---|---|---|---|---|
| -40.4℃ | 73.6℃ | 47.6℃ | 37.6℃ | 33.2℃ |
▶保冷検証の温度変化
| 温度差 | 開始温度 | 3時間後 | 6時間後 | 9時間後 |
|---|---|---|---|---|
| +3.0℃ | 19.0℃ | 16.4℃ | 19.8℃ | 22.0℃ |
| 密閉性 | 断熱性 | 保温力 | 保冷力 |
|---|---|---|---|
| ◎ | △ | △ | △ |
▶保温検証の温度変化
| 温度差 | 開始温度 | 3時間後 | 6時間後 | 9時間後 |
|---|---|---|---|---|
| -44.7℃ | 71.8℃ | 35.0℃ | 28.2℃ | 27.1℃ |
▶保冷検証の温度変化
| 温度差 | 開始温度 | 3時間後 | 6時間後 | 9時間後 |
|---|---|---|---|---|
| +7.5℃ | 19.5℃ | 23.1℃ | 26.3℃ | 27.0℃ |
編集部おすすめタンブラー17選
続いて、今回検証はしていませんが、編集部おすすめの保温や保冷に優れたタンブラーをご紹介します。
タンブラーの洗い方
タンブラー内部の汚れを落とす時、金属たわしのようなもので力を入れてゴシゴシ洗ってしまうと、内部が傷ついて、そこから雑菌が増えたり、錆びたりする可能性があります。
タンブラーを洗う際はスポンジを使って、力を入れずにやさしく洗うようにしましょう。また、使う洗剤はクレンザーのような研磨剤ではなく、香りのない食器用中性洗剤を使うようにしましょう。
アルカリ性や酸性の食器用洗剤に比べてタンブラーを傷めにくいので、安心して洗うことができます。
まとめ
タンブラー20商品を検証した結果、最強タンブラーの座はアスベルの真空断熱携帯タンブラーが射止めました。とはいえ、上位にランクインした真空断熱2層タンブラーは完全密閉かつ保温力も保冷力も高スコアで、甲乙つけがたい機種ばかり。
環境にやさしく、お店によっては割引をしてもらえる経済的なタンブラーです。ぜひ検証結果を参考にお気に入りのタンブラーを見つけてみてください。
