1980年代ごろから国内で普及し始めたカーナビは、今ではお出かけやドライブに欠かせない存在となっています。
カーナビといっても、ダッシュボードに収まる一体型タイプのものから、ダッシュボードの上に取り付けるポータブルタイプのもの、スマートフォンと連携しているものなど、価格や機能は多種多様です。
今回は、モータージャーナリストの青砥浩史さんにカーナビの選び方を伺いました。
また、主流の「一体型(2DIN)」「ポータブル」のタイプ別におすすめのカーナビをご紹介します。
高コスパモデルや9インチ画面のカーナビなど幅広くラインナップしたので、カーナビをお探しの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
カーナビの選び方|5つのポイントをチェックしよう
カーナビ選びは車種によって異なります。新車を買うなら純正(またはオプション設定にある)カーナビ付きか、カーナビレス(純正品以外の製品を取り付ける)か、SDA(スマートフォン連携ディスプレイオーディオ)にするかの3通りです。
中古車であればカーナビを買い替えたり、新たに取り付けるか否かを検討することになります。
現在は高機能なカーナビも1万円台から購入できるようになりました。お手頃価格のカーナビであっても、クオリティには差があるものの、コストパフォーマンスが優れているものばかりです。
そこで、選ぶ際に特に注目していただきたいポイントをご紹介していきます。
①設置タイプ|2DIN・ポータブル・インダッシュ
まずは、ご自身の車に搭載できる「カーナビのタイプ」を選ぶ必要があります。
2DIN
カーナビ本体とモニター、AV機能が一体になったタイプです。ダッシュボードのなかに取り付けるもので、高さ10cm×幅18cmのスペースが必要です。
「DIN」とはカーナビを配置するスペースの規格で、世界中の自動車メーカーが採用しています。
ポータブル
ダッシュボード上に吸盤などで取り付けるタイプです。取り外しが簡単で、持ち運びが可能なため、複数の車で使いまわすことも可能です。
また、取り外して見えないところに収納したり安全な場所に保管したりすることができ、車上荒しなどのトラブルも避けやすくなります。
インダッシュ・1DIN
ダッシュボードに1DIN分(高さ5cm×幅18cm)のスペースしかない車種用のカーナビです。2DINと横幅は世界共通の規格に沿っているため同じですが、高さが半分になります。
ダッシュボードにモニターを収納できるタイプ「オンダッシュ」などの種類もありますが、最近の市販カーナビにはほとんどラインナップされていません。
②地図の見やすさ|色使いや表示
地図の見やすさや表示は商品によって大きく異なります。都市部の複雑な交差点や高速道路のジャンクションなどは、カーナビの見やすさが非常に重要になります。
運転中、常に目にするものだからこそ、ご自身が見やすいものを探しましょう。
③画面サイズ|大・中・小
画面サイズは4.5インチの小さいものから10インチを越える大きなものまであります。2DINの主流は7インチで、現在は大画面化が進んでいます。
最低限の機能でコストを抑えたいのであれば画面サイズも小さいものを選び、DVD視聴や操作性、利便性に優れたものが欲しい方は大画面のものを選びましょう。
④カーナビ機能やオーディオ機能
カーナビにはルート選択のプログラムがあり、渋滞回避、距離、時間、ルート(走りやすさや観光ルートなど)を選択する機能が装備されています。カーナビは機能の充実性が価格と比例する傾向にあります。
車載インフォテイメントである「Android Auto」と「Apple CarPlay」を使用する場合は、カーナビ機能もオーディオソース選択もスマートフォンで行います。
この2つのシステムの使用を前提にしたSDA(スマートフォン連携ディスプレイオーディオ)だけを装備する新車も出てきました。
⑤拡張性(おもに通信機能)|地図情報の更新など
もうひとつ忘れてはならないのが、最新地図への更新です。
HDDナビからメディアナビへと移行した過程で、地図更新は手軽で早くなりました。地図データの入ったメディアを購入し、古いものと入れ替えるのが一般的ですが、通信機能を持つ自動更新タイプも選べます。
カーナビのトレンドは?
ナビ機能の2極化
ここ数年、カーナビメーカーはアフターマーケット(純正品以外の製品)撤退傾向にあり、年々モデル数が絞られています。
一方でユーザーに人気なのは「スマホナビ(Googleマップなどのスマートフォンアプリを利用したナビ機能)」と「2DINインダッシュナビ(車体一体型のナビ)&オンダッシュナビ(ダッシュボードに取り付けるポータブルナビ)」の2極化が進んでいます。
連動型の需要が高い
スマートフォンナビユーザーによるスマートフォン本体がモニターとなるタイプ(スマートフォン連動型の液晶レス&CDユニットレス型1DINオーディオ)や、自動車に搭載のあるソフトウェアと「Android Auto」や「Apple CarPlay」の使用を前提としたSDA(スマートフォン連携ディスプレイオーディオ)への需要が高まっています。
カーナビ本体だけで完結させたい方は、テレビやDVD、ブルーレイの視聴など同乗者向けのエンターテイメント機能、もしくはスマホナビの小さい画面や音声案内に不便さを感じる、画面の大きな2DINインダッシュナビがおすすめです。
カーナビにスマートフォンを接続してYouTubeやビデオを視聴したい方なら、HDMI接続の有無もカーナビ選択の重要な要素になるのでチェックしましょう。
大画面化と高音質化
カーナビに特化したメーカーのアルパインから始まった車種専用化と大画面化は業界全体に波及して、元々は7インチが標準であった2DINインダッシュナビの8~10インチ大画面化や通信ユニットによる防犯、ドライブレコーダー機能の搭載などは上級モデルとして注目が高まっています。
さらには、ハイレゾ音源の再生も可能にしているなどオーディオ性能が重視される上級モデルもあります。逆に、カーナビ本来の機能に特化した見やすい画面サイズで、ポータブルナビ並みのコストパフォーマンスを実現している2DINモデルも存在します。
上記のようにユーザーのニーズは細分化されており、予算と目的によって最適な商品を選ぶことが最近のトレンドといえるでしょう。
また、現在ではカーナビと合わせてドライブレコーダーを導入する方も増えています。ドライブレコーダーについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
カーナビおすすめ18選
選び方のポイントがわかったところで、ここからはおすすめカーナビを、主流である「2DIN」と「ポータブル」のタイプに分けてご紹介します。
【一体型(2DIN)】カーナビおすすめ10選
まずは、カーナビ一体型(2DIN)からご紹介します。VICS WIDEやハイレゾ、ブルーレイに対応した高機能商品から、お財布にやさしい低価格帯の商品までラインナップを取り揃えました。
【ポータブルタイプ】カーナビおすすめ8選
続いて、ダッシュボードの上に置けるポータブルタイプのおすすめカーナビをご紹介します。
まとめ
ナビゲーション機能やオーディオの音質にこだわったハイエンドモデルから、1万円台で購入可能な高コスパモデルまでご紹介しました。
カーナビ購入の際はぜひこの記事を参考に、おさえるべきポイントを整理して検討してみてください。