観葉植物は部屋の模様替えをする時や、雰囲気を変えたい時などに重宝します。ひとつ置くだけでその場がパッと明るくなり、目にも優しい癒しのアイテムです。
「観葉植物を育ててみたい」「部屋に置いてみたいけど、ちゃんと育てられるか心配」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、園芸研究家の富山昌克さんに初心者にもおすすめの観葉植物を教えていただきました。種類や選び方もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

観葉植物の選び方|園芸研究家が4つのポイントを解説
観葉植物とは、見て楽しむための栽培植物で、部屋のインテリアの一部として楽しむ方が多いです。
観葉植物は基本的には直射日光の当たらない室内でも育てることが可能なので、誰でも気軽に育てることができます。
だからこそ、自分の家にあった観葉植物を選びたいですよね。そこで、園芸研究家の富山昌克さんに観葉植物の選び方を伺いました。
置きたい場所にあわせてサイズで選ぶ

観葉植物には、成長するにつれて上に向かって伸びる種類と、下に向かって成長する種類の2つがあります。上に向かって伸びる種類なら、成長するためのスペースがきちんと確保されていなければいけません。
観葉植物を置く場所があらかじめ決まっている場合は、置きたい場所の寸法を測ってから買いにいくとスムーズです。

富山 昌克
園芸研究家、大阪動植物海洋専門学校 学校長
鉢サイズが小さいものは鉢土の量が少なく乾燥が早くなるため、水やりの回数が増えます。置き場所にゆとりがあるのなら、鉢サイズが大きい方が栽培管理が容易になります。
初心者が室内で管理しやすい育てやすさで選ぶ
観葉植物は多くが強い日差しを好まず、室内に入ってくるカーテン越しの少し弱い日差しで十分に育ちます。
数ある種類の中にもより育てやすい品種などがありますので、そういった種類を選ぶと初心者でも簡単に観葉植物を楽しむことができます。
乾燥に強い植物を選ぶと水やりが少なくても育つので、室内での管理もしやすくておすすめです。

富山 昌克
園芸研究家、大阪動植物海洋専門学校 学校長
寒がらない品種を選ぶことで、冬期でも枯らさず育てられます。また、耐陰性があるものを選ぶと、室内でも茎や枝が長く伸びすぎずに育ちます。
屋外や室内の陽当たりで選ぶ
屋外や陽の当たりやすい室内で育てるなら、直射日光に強い植物を選びましょう。ただし、あまりに強い夏場の直射日光だと、葉が焼けて枯れてしまうケースもあります。
もともと高温多湿の熱帯地方に生息しているような植物は、日光に強いのでおすすめです。

富山 昌克
園芸研究家、大阪動植物海洋専門学校 学校長
年中戸外の直射日光下で育つ観葉植物(カラーリーフ)を選ぶと、栽培が容易になるのでおすすめです。
風水や花言葉で選ぶ
風水では観葉植物は「生命の象徴」とされており、置く場所に活気をもたらすとされています。
自然の恵みであり、土や水のパワーを凝縮させた観葉植物は日常にも取り入れやすく、風水の中でも始めやすいアイテムです。
葉の形や置く場所などによっても効果が変わるので、自分が求める効果を持った観葉植物を選びましょう。

富山 昌克
園芸研究家、大阪動植物海洋専門学校 学校長
観葉植物は風水的に「吉」とされ、部屋やオフィスに観葉植物を設置することで、植物の生命力により場のエネルギーが活性化され「良いエネルギーである気」が循環されると言われています。
また、人の背丈ほどの大きさの鉢物を設置すると空気が浄化され、部屋のニオイも消えるという効果が期待できます。
観葉植物のメリット・デメリットは?
インテリアにもなり、風水的にも吉で育てやすい観葉植物ですが、メリットとデメリットがあります。
- 緑色の光質が精神を安定させ、癒す効果がある
- 二酸化炭素を吸って、酸素を放出するため、空気を浄化していく
- 設置場所の消臭をする
- 冬期の湿度保持
- 夏期の蒸散作用により気化熱を奪い、わずかに室温を下げる
- 冬期の水やり過多による根腐れからくる枯死現象
- 根腐れした部位にコバエなどが湧き、不衛生状態になる
観葉植物は育てやすいとはいえ、枯れてしまった部分を放置したり水やりをしなかったりすると衛生的に悪い状況となります。
逆に水やりをしすぎても枯れてしまう場合があるため、植物に合った栽培の仕方を理解してから育てましょう。
初心者におすすめの観葉植物
種類豊富な観葉植物ですが、初心者でも育てやすい観葉植物は主に「草花系」「樹木系」「多肉植物系」の3つのジャンルに分けることができます。
草花系の観葉植物

草花系の観葉植物は比較的小さいサイズのものが多いので、初心者におすすめの種類です。葉が小さいのでインテリアとして部屋に置くと見栄えが良く、寄せ植えのしやすさも魅力です。
- 室内向きの植物
ポトス、プミラ、シュガーバイン - 戸外向きの植物
ヘデラ、ハツユキカズラ
樹木系の観葉植物

樹木系の観葉植物は小型のものと比べると存在感があり、置くだけで部屋の雰囲気がガラッと変わるので模様替えの時などにもおすすめです。
部屋の中にひとつ、木の温もりを感じられるような観葉植物があると癒し効果も抜群ですし、空気清浄効果も期待できます。
- 室内向きの植物
ドナセラ・コンシンネ - 戸外向きの植物
シマトネリコ
多肉植物系の観葉植物

多肉植物はプニプニとした可愛らしい見た目から、多くの方に人気の観葉植物です。水やりの頻度も少なくて良いので、初心者の方にもおすすめです。
多肉植物はもともと乾燥した過酷な環境で育つ種類なので、生き延びるために自ら水を蓄えることができるぷっくりとした丈夫な葉を持っています。
観葉植物でお馴染みのサボテンも多肉植物の一種で、最近は数種類の多肉植物を寄せ植えにしたものも可愛らしいと人気があります。
- 室内向きの植物
サンセベリア - 戸外向きの植物
朧月(グラプトペタルム)
そのほか、初心者におすすめの観葉植物は、以下の記事でもご紹介しています。ガーデニングの基本的な流れも解説しているので、参考にしてみてください。
まとめ
園芸研究家の富山昌克さん監修のもと、部屋のインテリアとしても取り入れやすく、育てやすい観葉植物の選び方をご紹介しました。
ご紹介したおすすめの観葉植物を参考に、部屋の彩りや日々の癒しアイテムとしてお気に入りの観葉植物を見つけてみてください。