スパイスはさまざまな料理に使用されており、簡単に購入することもできます。
しかし、どのスパイスがおすすめなのか、どのように使用するのかまで分からない方もいるでしょう。
今回はスパイスについて、スパイスライフアドバイザー・大平美弥さんにお聞きしました。王道のスパイスを中心にご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

スパイスを使用する際に気をつけるポイント
スパイスが簡単に購入できる時代になったものの、どのような点に気をつけてスパイスを使えば良いのか分からない方も多いでしょう。
そんな方に向けて、スパイスライフアドバイザーの大平さんに気をつけるポイントをお伺いしました。

大平 美弥
スパイスライフアドバイザー
スパイスはスーパーやデパート、コンビニエンスストアや通販などで手軽に購入できるようになりました。
スパイスは香りなどが飛びやすく、蓋の開け閉めの回数が増えてしまうと、香りが飛んでしまいます。ですので、スパイスを購入するときは少量ずつ購入して、早めに使い切るようにしましょう。
スパイスによって主にホールとパウダーのどちらかを使うのかが分かれるものがあるので、どちらを使うかは必ず確認をしてから購入してください。
スパイスを保存する際は、密閉できる容器に入れて、冷暗所に置きます。キッチンの蛍光灯からも、紫外線を吸収してしまう可能性もあるので、暗い所をおすすめします。
計量スプーンを使う場合は計りにくいことがあるので、口の広いタイプの容器などに移し替えて保存するといいでしょう。
スパイスの種類と効果効能
ここからはスパイスの種類と、それぞれのおすすめの使い方や効果効能、働きを解説していきます。
クミン

クミンはカレー粉の他、ガラムマサラ、チリパウダーなどのミックススパイスのベースとなるセリ科のスパイスです。爽やかで刺激的な香りとほのかな苦みがあり、油で炒めると香ばしさを出すことができます。
食欲をそそるクミンの香りを生かして、北アフリカのクスクス、メキシコのチリコンカンなどの料理のほか、ドレッシングやパン、ケーキ、チャツネなどにも加えられ、炒め物に少々ふると、たちまちエスニック風味になります。
カレーや炒めもの全般に使用できるスパイスです。
コリアンダー(パクチー)

独特の強い香りが肉や魚のクセを抑え、香りの爽快さが魅力のスパイスです。
葉や茎は火を通しすぎると香りが抜けやすいので、仕上げにサッと混ぜてフレッシュな色や香りを楽しむのがおすすめです。料理の最後に加えると、全体の風味を引き立ててくれます。
タイやベトナム、中国料理のほか、インド料理でもよく使われるスパイスです。種もスパイスとして利用されており、ほのかな苦みと柑橘類のような甘く爽やかな香りが特徴で、西洋料理でも多く使用されています。
カレー、鍋、麺類などに使用できるので、自宅でも試しやすいスパイスです。
ターメリック(ウコン)

ターメリックは、和名の「ウコン」でもよく知られています。根茎の部分を加熱し乾燥させ、粉末にして使用されるスパイスです。実はカレーの色はターメリックによるもので、独特の香りがあります。
たくあん、マスタードの色づけなどにも使われ、漢方薬、絹や綿を染める染料としても使われる、用途の広いスパイスです。
カレーや、カリフラワー、ブロッコリーの炒め物等によく合います。
シナモン

シナモンには、発汗作用、中性脂肪・コレステロールを低減する効果があると言われています。甘く、柑橘類の様な爽やかさも持ち合わせているので、上品で繊細な特徴を持っているスパイスです。
ケーキ、クッキー、紅茶、煮物など幅広い用途で使えるスパイスです。
ジンジャー

ジンジャーは乾燥させることで血行を促進し、体を温める成分に変化すると言われてます。日本でも薬味としておなじみのスパイスですが、ピリッとした刺激と爽やかな風味で、世界各国で使われています。
日本食やお菓子とも相性が良く、冷奴、炒め物、紅茶、クッキーなどにも使用できます。
スターアニス

スターアニスはスパイスとしてだけでなく漢方薬として胃弱、風邪薬などに使われていることもあります。中華に近い味わいを出したいときは良く使用され、肉や魚にも多用されているスパイスです。
豚肉の角煮やチャーハン、おでんなどさまざまな料理に使用できます。
カルダモン

消化不良や脂肪を除去する効果があると言われており、カレー以外でも東南アジア中心に使用が多いスパイスです。爽やかなすっとした香りが、口臭予防にも使えます。
嗜好性の高いスパイスとも言われていて、香りを嗅ぐだけで虜になる方も多いです。カレー、チャイ、ドレッシングなどに使用されることが多く、自家製ドレッシングに入れても美味しく仕上げられるでしょう。
花椒

花椒は「ホワジャオ」とも呼ばれ、中華料理、特に四川料理でよく使われるスパイスです。最近話題になっている激辛ブームにより広く知られるようになりました。
漢方薬としては精神安定、消炎鎮痛、消化促進などの効果があると言われているスパイスです。
日本の山椒よりしびれがより強いと言われているので、より刺激が強い味が好きな方におすすめです。麻婆豆腐、野菜炒めなどアクセントを必要とする料理に合います。
唐辛子

辛みづけのスパイスとして、ホールで使うほかパウダーは辛口のカレー粉に加えられたり、一味とうがらしとしても有名です。製法や粒度などが異なりますが、チリペッパー、レッドペッパー、カイエンペッパーとも呼ばれます。
品種によって辛さや香りはさまざまで、辛み成分であるカプサイシンは熱に強いのが特徴です。消化を助け、発汗作用で体内の熱を出す効果もあります。
ペペロンチーノ、火鍋、ホットチョコレートなど、幅広く使用されているスパイスです。
ガーリック(にんにく)

ガーリックは「にんにく」のことで、食欲を刺激する香りがして、世界中で使用されています。滋養強壮、強精の効果があるとも言われており、スタミナをつける時に使用されることが多いです。
食材の臭みを取るときにも使用できるほか、体を温めたいときにも効果が期待できる優秀なスパイスです。
ガーリックソテー、ガーリックトースト、ドレッシングなど、どの料理に入れてもあまり失敗しないスパイスです。
スパイスおすすめ33選|効果効能別にご紹介
ここからは、編集部が厳選したおすすめのスパイスについてご紹介していきます。
香りづけ・臭み消しにおすすめのスパイス7選|クミン、シナモンなど
食欲増進・疲労回復におすすめのスパイス11選|コリアンダー、ターメリック、ガーリックなど
辛味づけにおすすめのスパイス10選|ジンジャー、唐辛子、スターアニスなど
消化促進におすすめのスパイス5選|カルダモン、花椒など
まとめ
今回は、数あるスパイスの中でも、料理に使いやすい種類を厳選してご紹介しました。
ご紹介したスパイスの使い方などにもしっかりと注目して、スパイスを購入してみると良いでしょう。
ぜひこの機会に、素敵なスパイスライフを送ってみてはいかがでしょうか。