ここ数年ブームを起こしているサバ缶ですが、人気の秘密はどこにあるのでしょうか?
今回の記事では、全日本さば連合会<全さば連>広報担当サバジェンヌの池田陽子さんに、サバ缶の選び方を伺いました。また、おすすめのサバ缶を厳選してご紹介します。
ぜひお気に入りのサバ缶を見つけてみてください。

サバ缶の魅力とは?
今回は、「全さば連」(全日本さば連合会)で広報を担当されており、サバジェンヌという肩書きでも活動されている池田陽子さんにサバ缶の魅力について聞きました。
サバ缶にしかない魅力は実はたくさんあります。手軽さ、栄養価はもちろん、サバ缶を使ったアレンジ料理など、食べ方や調理法は多彩です。
サバ缶について詳しく知っておくことで、サバの魅力に心惹かれることでしょう。それでは、美味しいサバ缶に出会うために、知っておきたいポイントをいくつかご紹介します。
缶内熟成が楽しめる

サバを缶詰にしてから日にちを置くと、缶詰の中でサバの旨味や脂がオイルに溶け込み、缶詰全体に味が馴染みます。
缶内熟成されたサバは、しっとりとした食感で、ほどよい塩分や脂分はしつこさを感じさせません。
サバの旨味が溶け込んだオイルは、料理に加えてコクを出したり、お茶漬け風にも使用できます。
熟成した魚料理を食べる機会はなかなかありません。しかしサバ缶なら、手軽に熟成されたサバの味を楽しむことができます。
賞味期限が長い
サバ缶の賞味期限は3年と長いです。さらにオイルは味が濃く、「添加物が入っているのでは?」と思うかもしれませんが、賞味期限が長いのも、オイルの味が濃いのも、添加物を使用しているからではありません。
賞味期限が長いのは、サバを缶詰にする際に、完全に密閉してから殺菌作業を行うためです。空気に触れないため、日持ちする仕組みになっています。
オイルの味が濃いのは、熟成によりサバの旨味や塩分がオイルに移るためです。それだけではなく、サバから出た栄養も、オイルに染み込んでいます。
したがって、缶内熟成されたサバ缶は、味もしっかりとつき、オイルまで美味しくいただけ、さらには栄養も申し分なく摂れるという訳です。

池田 陽子
全日本さば連合会<全さば連>広報担当サバジェンヌ
旬である秋~冬にかけて水揚げされたサバを使用しているため、栄養価、味ともに最も良い状態のサバを1年中食べることができます。
また、密封してから加圧、加熱殺菌するので、保存料は一切使われていません。そのためサバ缶は、ビタミンや栄養分の損失も少なく、栄養満点、安心安全な食品と言えるのです。
パッケージが個性的、おしゃれなものがある
近年では、パッケージがおしゃれなものや個性的なサバ缶を販売しているメーカーもあります。並べて眺めるのも楽しいですよ。
中には、サバ缶とは思えない洋風なデザインのものや、地域の特色を生かした可愛らしいデザイン、ネーミングのものまで、アイデア満載のサバ缶もあります。
これらの工夫されたサバ缶は、食卓に缶詰をそのまま出しても、手抜き感があまりないでしょう。
サバに含まれる栄養素とは?
具体的にサバの栄養素とはどのようなものがあるのでしょうか?まず、サバの主な栄養素にDHAやEPAがあります。
DHA
DHAには、脳機能の向上を促す網膜機能の維持や向上などの効果があり、お子さまや赤ちゃんにとっても必要な栄養素だと言われています。
生ものを控えるべきとされる妊婦さんや、授乳中のママがサバを摂ることで、胎児や赤ちゃんにもその成分を届けることができます。
妊婦さんや赤ちゃんに良いだけではなく、サバには100gで約1300㎎のDHAが含まれています。成人が1日に摂取すべき2000㎎を目安に摂取するのがいいとされており、サバだけでもDHAの目安摂取量を補うことができると考えられています。
EPA
EPAには、中性脂肪やコレストロールの低下を促す働きや高血圧予防に効果があると言われています。
その他の栄養素

サバには他にも、美容にもよいとされるビタミンB2やたんぱく質、抗酸化作用を持つビタミンEや、骨の形成を助けるビタミンDやカルシウムなど、さまざまな栄養素が含まれていると言われています。

池田 陽子
全日本さば連合会<全さば連>広報担当サバジェンヌ
サバを缶詰の中に入れてから密閉するので、酸化しにくいと言えます。DHAやEPAなどの栄養素は、酸化に弱いのが特徴ですが、密閉された缶詰内では酸化が起こりにくいことから、それらの栄養素を効率的に摂取することができます。
それに、サバを煮たり焼いたり、調理をする段階で、栄養素が水分や油と共に流れてしまう場合があり、これらを防ぐことができるのも、サバ缶ができることの1つです。
つまり、サバを調理するより、缶詰のサバを食べる方が、より高い栄養を摂ることができます。
サバ缶の美味しい楽しみ方
サバ缶には色んな楽しみ方があるのをご存知でしたか?そのまま食べても美味しいですが、サバ缶を使用する調理方法も多様です。
そのままでも美味しいサバ缶はお酒のつまみにも
わざわざつまみを作るのが面倒な場合でも、サバ缶は味がしっかり付いているのでお酒との相性も抜群です。
最近は定番の味噌煮や醤油煮の他に、珍しい味付けがされているサバ缶も多く販売されています。今までの和風のイメージを払拭するかのような洋風なものも存在します。ビールや日本酒だけではなく、ワインやウイスキーにも合うことでしょう。
また、サバ缶がおつまみとして良い理由は味だけではありません。サバに含まれている中性脂肪の低下を促す「EPA」は、ダイエット効果も期待できます。
つまみを揚げ物などの高カロリーなものからサバ缶に変えるだけで、カロリーの過剰摂取が抑えられ、サバに含まれる栄養素も摂ることができるので、一石二鳥ですね。
残り汁まで使えるサバ缶でアレンジ料理
サバ缶は残り汁も料理に使用することができるため、余るところがありません。
また、サバ自体に味がしっかり付いていることから味を付け加えることもほとんどなく、味付けに失敗することも少ないでしょう。
おかずがなんとなく物足りないときに、サバ缶をお皿に移し、刻みネギなどを加えるだけで、簡単に魚料理を食卓に加えることができます。
さらにサバ缶のサバは、皮や骨も柔らかく食べやすいため、小さなお子さまや高齢の方も安心して食べられるでしょう。
サバ缶おすすめ20選
ここからは、編集部が厳選したおすすめのサバ缶をご紹介します。
どのサバ缶を買えば良いか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
サバ缶おすすめ7選【水煮系】
まずは、水煮系サバ缶のおすすめをご紹介していきます。
サバ缶おすすめ13選【味付き系】
続いて、味付き系サバ缶のおすすめをご紹介します。
定番の和風のものから、今までの「サバ缶」のイメージを覆す洋風なものまで、ちょっぴり変わったサバ缶をセレクトしました。
サバジェンヌ直伝|サバ缶おすすめアレンジレシピ
ここからはサバ缶を使用したアレンジレシピをご紹介します。
サバ缶アレンジレシピ:丼
まずは、紅しょうがたっぷりが美味しいサバ缶の牛丼風です。簡単かつ早く作れる和風レシピとなります。
材料
- サバ缶 1/2缶
- 玉ねぎ 1/2個
- 醤油 大さじ1
- みりん 大さじ1
- ごはん 適量
- 紅しょうが 適量
作り方
- 耐熱皿にサバ缶1/2缶を汁ごと、たまねぎ1/2個の薄切りを入れる
- 醤油とみりん各大さじ1/2を加えてラップをしてレンジで約1分加熱
- ごはんに紅しょうがと一緒にのせる
サバ缶アレンジレシピ:パスタ
次にご紹介するのは絶品のサバ味噌ボロネーゼです。サバ味噌煮缶を使うとコクが出ておいしく仕上がります。
材料
- サバ味噌煮缶 1/2缶
- トマト水煮缶 1/2缶
- タマネギ(薄切り) 1/2個
- パプリカ(薄切り) 1/2個
- ニンニク(みじん切り) 少々
- オリーブ油 適宜
- パスタ 200g(パッケージの表示通りに茹でる)
作り方
- パスタはパッケージの表示通りに茹でる
- フライパンに油を熱し、ニンニク、タマネギ、パプリカ、サバを炒めて、トマト水煮缶をつぶしながら加えて5分煮る
- パスタを器に盛り、①をかける
水煮でもできますが、味噌煮の方が濃厚で美味しく仕上がります。
まとめ
サバ缶には魅力がたくさん詰まっています。
今まで水煮、味噌煮が主流だったサバ缶に、新たな味が加わり、サバ缶は進化し続けています。おいしさはもちろんのこと、「サバ缶ダイエット」と呼ばれる美容法まであります。つまりサバ缶は、おいしいだけではなく、美容にも健康にもおすすめなのです。
全国には魅力的なサバ缶や、まだ知られていないサバ缶がたくさんあります。お気に入りのサバ缶を見つけ、サバの魅力にハマってみませんか?