リモートワークやオンライン授業でイヤホンを使う機会が増えてきた昨今、イヤホンにこだわりたい方も多いのではないでしょうか。
「イヤホンを新調したい」「インナーイヤー型イヤホンってどんな特徴があるの?」「イヤホンのおすすめが知りたい」そんな方に向けて、オーディオライターの折原一也さんに、インナーイヤー型イヤホンの特徴や選び方など、購入前に必ずチェックしておきたいポイントを解説していただきました。
また、「有線接続」「Bluetooth接続」「通勤・通学向け」「高音質」など、好みや具体的な使用シーンごとにおすすめ商品もご紹介します。
ぜひ、ご自身にぴったりのインナーイヤー型イヤホン見つけてみてください。
- インナーイヤー型イヤホンとは?
- インナーイヤー型イヤホンの選び方
- 機能性で選ぶ
- 接続方式で選ぶ
- インナーイヤー型イヤホンおすすめ24選|種類別にご紹介
- 有線接続のインナーイヤー型イヤホンおすすめ7選
- Bluetooth接続のインナーイヤー型イヤホンおすすめ7選
- 通勤・通学向けのインナーイヤー型イヤホンおすすめ5選
- 高音質のインナーイヤー型イヤホンおすすめ5選
- インナーイヤー型イヤホンに関する3つの疑問
- ①カナル型のイヤホンをインナーイヤー型イヤホンに変換する方法はありますか?
- ②iPhone付属のインナーイヤー型イヤホン「EarPods」の音質はどうですか?
- ③インナーイヤー型イヤホンが外れてしまいます。何が原因なのでしょうか?
- まとめ

インナーイヤー型イヤホンとは?


折原 一也
オーディオ&ビジュアルライター、AV評論家
インナーイヤー型イヤホンとは、AirPodsに代表される耳甲介(耳の外側に出ている箇所)に装着するタイプのイヤホンです。
元々は、オーバーヘッド型(ヘッドホン)と区別するために呼ばれていた呼び名です。現在*、インナーイヤー型と呼ばれているのは開放型(オープン型)、または半開放型のイヤホンになります。
*2019年10月時点
現在*、主流のイヤホンは大きく2種類に分けられます。今回詳しくご紹介するインナーイヤー型イヤホンと、カナル型イヤホンです。
インナーイヤー型イヤホンは、耳穴に浅くかぶせるタイプです。つけたときに閉塞感がなく、着脱も楽です。メーカーによっては「イントラコンカ型」と表記していることもあります。
*2019年10月時点
以下は、インナーイヤー型イヤホンのメリットとデメリットです。
- 着脱しやすい
- 開放感と臨場感を表現する
- 高音の抜けが良く感じる
- リーズナブルな製品が多い
- 音漏れしやすい
- 外部の音が入ってきやすい
- 低音に弱い
- 繊細な音を聴き取りにくい
以前は「インナーイヤー型イヤホンは音漏れするので、電車やバスではつけにくい」と言われていましたが、現在は改良されたモデルも登場しています。

折原 一也
オーディオ&ビジュアルライター、AV評論家
耳栓のように取り付ける密閉型のカナル型イヤホンと比べると、装着時の付け外しがしやすく、また音が自然と外に抜ける構造になっています。
昔はイヤホンと言えばインナーイヤー型(開放型)でしたが、音質ではカナル型の方が有利です。インナーイヤー型は音漏れしやすいというデメリットがあるので、音漏れが気になる方はカナル型イヤホンのほうが良いでしょう。
インナーイヤー型イヤホンの選び方

ここからは、インナーイヤー型イヤホン選びでチェックしておきたいポイントや、機能についてご紹介します。
機能性で選ぶ
自分がとくにどの機能を重視したいのか考える際には、具体的な利用シーンを考えてみましょう。自宅でのリラックスタイムと通勤通学など乗り物内では、イヤホンに求める機能が変わるでしょう。
満員電車など人と密着するシチュエーションでは、コードレスのワイヤレスイヤホンもおすすめです。イヤホンのコードを他の人のボタンに引っ掛けてしまったなどのトラブルを防ぐことができます。
- 音質
大口径ドライバーを搭載したタイプほど重低音の再生で有利です。 - 装着性
耳に密着せず引っ掛けるだけなので、外れやすい構造です。装着性をカバーする目的でフックやフィンの付いた構造のものもあるので、落下が心配ならそういった製品を選ぶと良いでしょう。 - 遮音性
基本的には音が漏れやすい構造ですが、音導管を使ったモデルなども発売されています。 - 防塵・防水機能
スポーツやランニング、ジムでのトレーニング中にぴったりです。汗や砂埃による故障を減らせるので、お気に入りのイヤホンを長く使い続けられます。また、汚れてしまった場合は水拭きが可能なので、清潔に保つことができます。 - バッテリー持続時間
商品によって異なりますが、ワイヤレスイヤホンの平均的な充電時間は1回2時間ほどです。フル充電からの平均的な連続再生時間は、およそ5時間から8時間です。 - ノイズキャンセリング機能
雑音が減ると、音量をあげなくても音楽が聞き取りやすいというメリットがあります。インナーイヤー型は外部の音が入りやすいという特徴があるため、ノイズキャンセリングはとくに注目したい機能です。
ノイズキャンセリングとは、逆位相の音を発生させることで騒音を打ち消す機能のことです。電車・バスの走行音など、気になる雑音を減らしてくれます。
接続方式で選ぶ
インナーイヤー型イヤホンの接続方式は、「有線接続」と「ワイヤレス接続」があります。
「ワイヤレス接続」タイプは、Bluetoothを利用して接続します。完全コードレスタイプから首にかけて使うタイプまで、形状は様々なため、以下で各タイプの特徴を解説します。
- ヌードル型
ワイヤレスイヤホンの主流の形状です。商品数が多いので、入門機からハイクラスまで、機能も価格帯も様々です。 - ネックバンド型
左右をつなぐ部分がシリコン製のバンドなどになっていて、首にかけて使うワイヤレスイヤホンです。外見ケーブルより太いので、装着感や見た目の存在感はやや強めとなります。 - 完全独立型(トゥルーワイヤレスタイプ)
通称「完全ワイヤレスイヤホン」と呼ばれる形状です。左右をつなぐケーブルがないため、スポーツ中や満員電車などケーブルが物に引っかかりやすい状況でも快適に使用できます。 - ボックス型(Bluetoothレシーバー型)
イヤホンとBluetoothレシーバーを組み合わせたタイプです。商品によっては、イヤホン部分を取り外して、自分好みのイヤホンに付け替えが可能です。 - 片耳型(ヘッドセット型)
ハンズフリー通話に使用したい場合におすすめのタイプです。片耳しか聞こえずモノラル再生なので、音楽鑑賞にはあまり適していません。
インナーイヤー型イヤホンおすすめ24選|種類別にご紹介
ここからは、オーディオライターの折原一也さんと編集部おすすめのインナーイヤー型イヤホンを接続方式や重視したいポイント、使用シーンにあわせて4つのジャンルに分けてご紹介します。
有線接続のインナーイヤー型イヤホンおすすめ7選
まず最初にご紹介するのは、最も一般的な「有線接続」のインナーイヤー型イヤホンです。
有線接続方式のイヤホンは充電不要なので、長時間使用に適しています。価格帯も幅広く商品数も多いため、自分の予算や好みに合わせて選びやすいことがメリットです。
Bluetooth接続のインナーイヤー型イヤホンおすすめ7選
続いてご紹介するのは、「Bluetooth接続」のインナーイヤー型イヤホンのおすすめ商品です。
ワイヤレスイヤホンは、ランニングやジムでのトレーニング中など、コードを引っ掛けたくないシーンにおすすめです。さらに、人と密着しやすい満員電車でもストレスなく使用できます。
通勤・通学向けのインナーイヤー型イヤホンおすすめ5選
次にご紹介するのは「通勤通学向け」のインナーイヤー型イヤホンのおすすめ商品です。
現在のインナーイヤー型イヤホンの中には、最新技術を使って音漏れを抑えつつ、周囲の音も取り入れられる商品もあります。機能面では、電車の走行音や会話などの雑音を抑えてくれるノイズキャンセリング機能にも注目しましょう。
高音質のインナーイヤー型イヤホンおすすめ5選
最後にご紹介するのは「高音質」なインナーイヤー型イヤホンのおすすめ商品です。
ハイレゾ対応モデルやダイナミックドライバー採用モデルのイヤホンで、臨場感たっぷりに音楽が楽しめます。
インナーイヤー型イヤホンに関する3つの疑問

最後に、インナーイヤー型イヤホンにまつわるお悩みについて、オーディオライターの折原一也さんにお答えいただきました。
①カナル型のイヤホンをインナーイヤー型イヤホンに変換する方法はありますか?

折原 一也
オーディオ&ビジュアルライター、AV評論家
基本的にはありません。過去にイヤーピースとして形を変換するアイテムがわずかに出回ったこともありましたが、期待通りの音質にはならず普及しなかったようです。
もし取り付けたいイヤホンがあっても、予算を抑えてでも新しいインナーイヤー型イヤホンを購入することをおすすめします。
②iPhone付属のインナーイヤー型イヤホン「EarPods」の音質はどうですか?

折原 一也
オーディオ&ビジュアルライター、AV評論家
音質には好みはありますが、「EarPods」はインナーイヤー型イヤホンの中ではよくできたサウンドです。
音楽の迫力や低音のパワーもしっかり伝わりますし、空間に音の広がるライブ感もあります。古い機種にありがちなシャキシャキとした高音が聞こえないことも高評価です。ただし、「EarPods」は音漏れが大きい方だと言われています。
③インナーイヤー型イヤホンが外れてしまいます。何が原因なのでしょうか?

折原 一也
オーディオ&ビジュアルライター、AV評論家
インナーイヤー型イヤホンがよく外れる方は、耳の形に原因があるケースが多いようです。
インナーイヤホンは耳の外側の溝に浅く引っかかる構造ですが、人の耳の形は個人個人で異なるので、上手く安定するかどうかは耳の形次第です。耳に対してイヤホンが小さ過ぎても耳の溝にかからず安定しませんし、大き過ぎても上手く収まりません。
イヤーピースやイヤーフックを交換できるタイプなら、交換により安定感を改善できます。ただし、やはり耳の形にどうしても合わない方も居ます。そんな方は、フックなどで固定するタイプや、諦めてカナル型イヤホンを選びましょう。
まとめ
オーディオライターとして活躍されている折原一也さんに、インナーイヤー型イヤホンの選び方や特徴をお伺いしました。
使いたいシーンや重視する機能に合わせてイヤホンを選べば、これまで以上に快適に音楽が楽しめます。
どんなインナーイヤー型イヤホンにするか迷っている方は、ぜひご紹介したおすすめ商品を参考にしてみてください。