山間部や建物に挟まれた立地などでは電波が通りにくく、テレビの映りが悪くなったりノイズが発生してしまうこともあります。そんなときに役立つのが、テレビの電波を増幅してくれるテレビブースター!
今回は数あるテレビブースターのなかから、おすすめの商品を室内用と屋外用に分けてご紹介します。
現役家電販売員たろっささんによるテレビブースターの選び方も解説!どのテレビブースターを選べば良いか分からない…という方は、ぜひ参考にしてみてください。
テレビブースターとは?
テレビブースターとは、テレビの電波を増幅させて電波状況を改善する機械のこと。
弱い電波を増幅して安定した受信環境を維持してくれるので、テレビの映りが悪くて困っている方におすすめです。
テレビブースターの選び方
テレビブースターにはさまざまな種類があります。自分の状況に合ったものを取り付けて、テレビ映りを改善しましょう!
電波の受信状況で選ぶ|テレビ映りの悪さを確認してみる
テレビブースターは大きく分けると、室内用と屋外用、室内・屋外兼用の3種類があります。
どちらのタイプを選べば良いか迷ってしまったら、「テレビの電波の悪さ」と「住宅環境」の2つのポイントをチェックしてみましょう。
テレビがまったく映らない場合は屋外用
「テレビがまったく映らない」「住宅が山沿いなどで電波の通りにくい立地にある」という場合は、屋外用テレビブースターがおすすめです。
屋根にアンテナが設置されている場合は、危ないので無理せず業者に依頼しましょう。業者に依頼する場合は、ブースター本体の料金と取り付け工賃合わせて15,000円程度の費用がかかります。
たまに映りが悪くなる程度だったら室内用
「ときどき映りが悪くなる」「テレビを複数台設置している」という場合は、室内用テレビブースターがおすすめです。
屋根での工事が不要なので、賃貸マンションでも使用でき、設置方法もとても簡単。手軽に電波環境を改善できます。
性能で選ぶ|スペックの数値を比べてみる
商品を比較するときは、ブースターに記載されているスペックを必ず見比べましょう。それぞれのスペックの意味や、数値の見方まで詳しくご説明します。
「利得(ゲイン)」が大きいと電波改善に効果的
利得(ゲイン)とは、受信した信号をどれだけ大きくできるかを表した数値のこと。つまり、利得の数値が高いほど電波改善に繋がり、大きな効果を期待できるというわけです。
しかし、利得と定格出力の幅があっていないと、画面にモザイクが発生したり、音声が途切れたりする可能性もあります。
編集部
「利得の数値が大きい」とは、数字にしてどのくらいでしょうか?
たろっさ
家電ライター
次の「利得と定格出力の幅」にも関係してくるため、あまり大きすぎて適正入力を上回っても良くないのですが、強いブースターは概して40dB以上あれば強いと言えるかと思います。
「定格出力」が大きければ安定した映像を送れる
定格出力とは、ブースターから電波を出力する際の適正値のこと。簡単にいうと、そのブースターが発揮できる最大レベルの出力を表しています。
ブースターの利得を確認するときは、あわせて定格出力の値もチェックしてみましょう。
編集部
利得と定格出力の幅はどの程度合っていれば良いのでしょうか?
たろっさ
家電ライター
基本的には「ブースターに記載されている定格出力の値」を超えなければOKです。
仮に利得40dBで定格出力が100dBのブースターがあり、テレビの電波が70dBで入力された場合を考えると補う数字は40になるため、40+70=110となり、定格出力を超えてしまいます。
そうなると逆にノイズが入ったりしてしまい、かえって映りが悪くなる可能性があります。「出力を超えてはいけない」という部分をしっかり抑えましょう。
「利得の値+入力されたテレビ電波の値」がこの定格出力を超えてしまうと、映像が乱れたり電波の受信ができなかったりと、かえって悪影響を与えてしまう可能性もあります。
編集部
定格出力をどの程度超えてしまうと受信環境に悪影響がでてくるのでしょうか?
たろっさ
家電ライター
基本的に「定格出力を超えた瞬間から」映像に悪影響を及ぼす可能性がでてきます。
たとえば定格出力が100dBなら、101dBになった瞬間から影響を与える可能性はあるわけですね。
もちろん数値を少し超えただけでは問題なく映る場合もありますし、その程度でもまったく映らなくなる場合もあります。
アンテナ周りの状況によってケースバイケースなので、あくまで目安として考えていただくと良いかと思います。
「雑音指数(NF)」は低いほどノイズが抑えられる
雑音指数とは、アンテナから入ってきた信号がノイズを受けている程度を表す数値のことです。
雑音指数が低いほどノイズが少なく、よりクリアな音声を楽しめます。
編集部
数字にするとどのくらいから「雑音指数が低い」と言えるのでしょうか?
たろっさ
家電ライター
基本的には2以下であれば十分に低い数値であると言えると思います。
視聴したい放送に対応しているものを選ぶ
テレビブースターを選ぶときに忘れてはならないのが、対応している放送の種類を確認すること。
視聴したい放送がある場合は、それに合わせて最適な商品を選びましょう。
地上デジタル用
いわゆる「地デジ」と呼ばれる地上デジタル用を選ぶ際は、必ずテレビとテレビブースターの周波数が一致しているかどうかを確認してから購入しましょう。
また、ケーブルテレビを受信している場合は、地上デジタル用ではなくケーブルテレビ専用のブースターかマルチブースターが必要になるので注意が必要です。
価格は2,000円~4,000円前後のものが多いでしょう。
CS/BS対応用
BS/CS対応のものは、地上デジタル用のテレビブースターにBS/CSの機能がプラスされているタイプが多く、お値段も地上デジタルのみと比べるとやや高額になりがち。
一般的には5,000円前後ですが、4Kや8Kに対応しているものを選ぼうとすると7,000円前後かかる場合もあります。
テレビブースターのなかにはBS/CS専用のタイプもあるので、地上デジタルの番組も視聴したい方は注意しましょう。
悩んだときは、テレビブースターの人気メーカーから選ぶ
何を基準にすればいいか分からない場合は、信頼できるメーカーの商品を選ぶのもひとつの手。テレビブースターの人気メーカーは、主に以下の3つです。
Googleの月間検索数順に人気メーカーを選定しています。
日本アンテナ
BS/CS対応のものをはじめ、卓上テレビブースターなどさまざまなランナップが用意されています。
特に新4K8K放送対応のテレビブースターは現行の電波法よりも厳しい基準で開発しており、信頼性の高い商品を世に送り出しているメーカーです。
DXアンテナ
2K4K8Kに対応したテレビブースターを開発しており、人気商品も有しています。
接続方法が簡単で調整も不要な製品もあり、初心者をはじめ多くのユーザーに愛用されているメーカーです。
マスプロ電工
4K8Kに対応した商品もあり、異常感知機能が付いたタイプなど豊富なランナップで人気のメーカーです。
テレビブースターおすすめ8選【室内用】
ここからは編集部おすすめのテレビブースターをご紹介します。まずは室内用テレビブースターから!
テレビブースターおすすめ3選【屋外用】
つづいては屋外用テレビブースターのおすすめ商品をご紹介します。
テレビブースターおすすめ7選【室内・屋外兼用】
室内用と屋外用どちらも使用できるものが欲しいという方におすすめのテレビブースターを紹介します。
テレビブースターの取り付け位置のコツ
テレビブースターの取り付け位置は、屋外用ならアンテナの直下、室内用もできるだけアンテナの近くが基本です。
設置場所によっては電波が改善されないこともあるので注意しましょう。たとえば分配器やケーブルの近くに設置すると、ノイズが発生したり電波が干渉して映りが悪くなってしまう可能性があります。
テレビブースターの設置作業にはしばしば危険を伴うため、不安な場合は工事業者に依頼するのがおすすめです。
おすすめのテレビブースターを比較する
まとめ
今回はテレビブースターの選び方と、おすすめ商品をご紹介しました。
電波の受信不良は「専門の業者に頼まないと無理」と思われがちですが、実はテレビブースターを導入するだけでも状況が改善する場合があります。
最近は簡単に設置できるタイプも増えてきているので、テレビ映りの悪さやノイズにお困りの方はぜひ購入してみてはいかがでしょうか?テレビブースターで電波状況を改善して、大好きな番組を快適な環境で視聴しましょう!
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