ラーメン屋がたくさんある日本ですが、インスタント麺も、お店のラーメンに負けていません。
1958年に日清食品によって「世界初のインスタントラーメン」と言われる「チキンラーメン」が開発されて以来、各メーカーがしのぎを削り、味も安全度も改良され続けています。
そんなインスタント麺の魅力に憑りつかれ、19歳のころから1日1麺を食べ続けているのが、「インスタント麺ハンター」こと大和イチロウさんです。
これまでに食べたインスタント麺は20,000食以上という大和さんに、編集部がインタビューしました。
また、記事の後半では、おいしいインスタント麺のおすすめをご紹介します。
手軽においしいラーメンが食べたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

インスタント麺の選び方
インスタント麺は、年間で1,500もの新商品が発売されているといいます。
コンビニなどで売られているインスタント麺の場合、毎年出ている人気商品以外は2週間ほどで商品が入れ替わってしまうそうです。
そんな時代ですから、気に入った商品があっても次に行ったときにはもうお店にない!なんてこともあるでしょう。おいしいインスタント麺に出会ったら早めに買い溜めしておいたほうがよいですね。
購入時は数が多すぎて、インスタント麺の棚の前でどれを買おうか迷ってしまう方も多いことでしょう。
そんな方のために、インスタント麺のおいしい選び方を大和さんに伺いました。
インスタント麺を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
袋麺かカップ麺か

大和 イチロウ
食文化研究家、インスタントラーメン専門店やかん亭代表
袋麺の場合は、野菜や卵などの具材を用意される方が多いと思います。また、キッチンで作らなければならないので、場所を取りますよね。お鍋や食器を洗う手間もかかります。
カップ麺の場合は具材がいらず、キッチンの近くである必要もないので、もっと手軽です。「空腹は最大のスパイス」なんて言いますが、カップ麺って食べたいと思った瞬間に食べられるのが魅力なんですね。
一方、栄養やボリュームを重視したい場合は、袋麺に野菜や卵やお肉などを入れて食べると満足度が高まると思います。
パッケージで選ぶ

大和 イチロウ
食文化研究家、インスタントラーメン専門店やかん亭代表
インスタント麺は、パッケージからある程度その商品のコンセプトがうかがえます。
たとえば、具材でナルトが載っているパッケージのものはあっさりめの味、卵が載っていればお子さまにもおすすめの家族向けの味といったようにです。
麺が縮れていればスープが絡みにくいので濃いめの味、麺がストレートならスープが絡みやすいのでマイルドな味が多いです。
また、カップ麺の場合はカップの形状や持ちやすいかどうかも大事です。とくに女性の場合は持った感覚でも購入するか決めることがあるのではないでしょうか。メーカーは形状には非常に細かく気を配っています。女性は持ちにくかったら買わないんですよね。
パッケージを参考にして食べたい味を選んでみてください。
気象条件で味覚は変わる

大和 イチロウ
食文化研究家、インスタントラーメン専門店やかん亭代表
ラーメンは味別で「醤油」「味噌」「塩」「辛系」に分けられます。このなかからご自身がよく食べる味を分析しておくと便利です。
でも、きっと多くの方は、そのときの気分で「今日は味噌味が食べたい」という感じで選びますよね。実はこれは、気温と湿度が関係しているんです。
たとえば北海道では味噌ラーメンがメイン、九州では豚骨ラーメンがメインですよね。
人間の味覚って、気象条件で変化するんです。
急激に寒くなると味噌味が売れたり、暖かくなると塩味や豚骨味が売れたりします。気象条件によって、無意識のうちに食べたい味が決まってくるわけです。
メーカーのなかでは、気象条件の重要さに着目し、研究所を作って細かく分析しているところもあるんですよ。
名店ラーメンの再現率は70%程度

大和 イチロウ
食文化研究家、インスタントラーメン専門店やかん亭代表
最近、お店の味を再現したインスタント麺が多く販売されていますよね。
ただ、その再現率は商品によってさまざまです。一般的には実際のお店のラーメンの70%くらいの再現率のものが多いです。買うときには、完璧な再現ではないことを肝に銘じておきましょう。
なかには70%を超える再現率の商品もあります。実際のお店の味を知っている方が食べてもおいしいので、そういうものはロングセラーになっていますね。
カロリーは気にしなくてOK!

大和 イチロウ
食文化研究家、インスタントラーメン専門店やかん亭代表
「インスタント麺を食べると太る」と思っている方も多いかもしれませんが、そうでもないと思っています。現に僕は今1日に5麺も6麺も食べていますが、学生時代から体重が変わらないし、健康診断でも引っ掛かっていないんです。
インスタント麺の麺のタイプには、食用油で麺を揚げてから乾燥させる「油揚げ麺」と、麺を熱風が循環している乾燥機に入れて乾燥させる「ノンフライ麺」があります。
油を使うとカロリーが高めになりますが、油を使わないノンフライ麺は300kcal程度です。最近はカロリーを減らしていく傾向にあり、ノンフライのものが多く販売されています。
汁まで飲んでも300kcalですから、汁を残せば200kcal台です。おにぎり1個分くらいで、決して高くはないですよね。
成人男女の1日のカロリー摂取量はだいたい2000kcal前後なので、インスタント麺のカロリーはさほど気にしなくてもよいのではと考えています。
お店のラーメンだと一食1000kcalくらいありますけどね。インスタント麺を3つ4つ食べられちゃいます(笑)。
塩分を気にする方も多いですが、最近のインスタント麺は塩分もどんどん控えめになっています。汁を残すようにすれば、塩分はそこまで気にする必要はないでしょう。
インスタント麺おすすめ44選
ここからは、おすすめのインスタント麵をご紹介します。
インスタント麺おすすめ9選【醤油味】
ここからは、味別におすすめのインスタント麺をご紹介します。
まずは醤油味のおすすめインスタント麺をご紹介します。
インスタント麺おすすめ6選【味噌味】
続いて、寒い日にとくに食べたくなる味噌味のインスタント麺のなかからおすすめの商品をご紹介します。
インスタント麺おすすめ6選【塩味】
続いて、あっさり塩味のインスタント麺からおすすめの商品をご紹介します。
インスタント麺おすすめ7選【豚骨味】
続いて、濃厚な豚骨味のインスタント麺からおすすめの商品をご紹介します。
インスタント麺おすすめ8選【辛系】
続いては、おすすめの辛系インスタント麺をご紹介します。
インスタント麺おすすめ8選【その他】
これまでご紹介した代表的な味以外にも、さまざまな味のインスタント麺があります。そのなかから、おすすめのインスタント麺をご紹介します。
おいしいインスタント麺の作り方

袋麺の場合は沸騰したお湯に入れて約3分、カップ麺は沸騰したお湯をかけて約3分待てばできあがりのインスタント麺ですが、さらにおいしく仕上げるちょっとしたコツがあります。
インスタント麺のおいしい作り方について、大和さんに伺いました。
お湯は絶対沸騰させる

大和 イチロウ
食文化研究家、インスタントラーメン専門店やかん亭代表
温度が低いと冷めてしまい、食感が悪くなります。特に、ゆっくり食べる方は、必ず熱々のお湯を使う必要があります。
コンビニに設置されているお湯は沸騰していないので、伸びてしまうんです。コンビニでお湯を入れるより、帰宅後に沸騰したお湯を入れて食べたほうがいいです。
お箸を入れるのは調理時間の3分の2

大和 イチロウ
食文化研究家、インスタントラーメン専門店やかん亭代表
たとえば調理時間が3分だったら、2分過ぎたところでお箸を入れます。これで間違いなくおいしくなりますよ。麺のモチモチ感、弾力性が変わるんです。
袋麺もカップ麺も一緒です。カップ麺は3分経つまで混ぜない方が多いかと思いますが、1回くらい混ぜたほうがおいしくなります。
スープは後入れ

大和 イチロウ
食文化研究家、インスタントラーメン専門店やかん亭代表
最近は袋麺もカップ麺もスープ後入れの商品が多いですよね。
スープを早く入れると香りが飛んでしまうので、香りづけのためにもスープは一番最後に入れたほうがおいしくなります。
インスタント麺のちょい足しアレンジ
インスタント麺を自分流にアレンジしてみると、さらに食べ応えが出てきます。
大和さんおすすめのちょい足しアレンジレシピをご紹介します。
ちょい足しアレンジ基礎編
- 甘み系のイタリアンラーメンに!
- 苦み系の担々麺風に!
- 酸味系のエスニック風に!
- 甘み系のポタージュラーメンに!
ちょい足しアレンジ応用編
- 袋麺は水とコーラを半分ずつ入れて作る。カップ麺はコーラとお湯をそれぞれ沸かして半分ずつ入れる。八角のような味わいに!
- ラーメンができた後に、あまりバニラが入っていないシュークリームを3個くらい入れる。シューの皮が染みて揚げっぽくなり、ポタージュ系の味わいに!
- トロピカルなラーメンに!
- ポタージュ系の味わいに!
ちょい足しアレンジ激旨編
- カップ麺の場合はスープの粉末を半分くらいお湯で溶いて入れる。袋麺の場合は鍋に粉のまま全量入れても大丈夫(ただし麺の戻りが少し悪くなる)。
- 和洋折衷で甘さが出る。スープラーメンという新ジャンルに!
- お湯と割って入れる。お茶の量は全体の3分の1~半分くらい。
- 香ばしくなる。お茶の旨み成分と動物性の旨み成分が合わさり、もっと旨みが出る!
- 万能調味料で文句なしのおいしさ!
まとめ
ここまでお読みいただいた方は、きっとインスタント麺が食べたくてたまらなくなっていることでしょう。
どうしてもインスタントのあの味が食べたいと思うときってありますよね。
今日の気分に合わせて醤油、味噌、たまにはこってり豚骨味や変わり種のインスタント麺を選ぶのもよいのではないでしょうか。
お気に入りの味を見つけたら、ネットで大人買いするのもよいでしょう。
大和さんおすすめのちょい足しアレンジもぜひお試しください。