ドライフードよりも味や香りがよく、嗜好性が高くて猫の食いつきもよいといわれている、ウェットタイプのキャットフード。
キャットフードには、総合栄養食、一般食、食事療法食などと種類があり、ウェットフードもこれらの種類に分かれています。さらに、フレークタイプやパテタイプ、ゼリータイプ、スープタイプなど形状もさまざま。
猫の体調や好みによって最適なものを食べさせてあげたいですよね。
今回は、愛猫のフードに悩む方のため、獣医師の石井万寿美先生がウェットフードの選び方を教えてくれました。さらに、売れ筋商品や人気のウェットフードも紹介!ぜひ参考にしてみてくださいね。
- ウェットタイプのキャットフードとは?
- ウェットタイプのキャットフード6つの選び方|獣医師の石井万寿美先生が解説!
- ①フレークタイプやパテタイプなど形状の種類で選ぶ
- ②賞味期限に余裕があるなど安全性が高いものを選ぶ
- ③猫の好みは肉?魚?原材料で選ぶ
- ④グレイン・グルテンフリーのものや無添加の成分を選ぶ
- ⑤猫の年齢(子猫・成猫・シニア猫)によって選ぶ
- ⑥総合栄養食、一般食、食事療法食など目的で選ぶ
- 【フレーク】ウェットタイプのキャットフードおすすめ10選
- 【総合栄養食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ4選
- 【一般食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ5選
- 【食事療法食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ
- 【パテ】ウェットタイプのキャットフードおすすめ11選
- 【総合栄養食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ9選
- 【食事療法食】ウェットタイプのキャットフード2選
- 【ゼリー】ウェットタイプのキャットフードおすすめ8選
- 【総合栄養食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ3選
- 【一般食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ5選
- 【スープ(ペースト)】ウェットタイプのキャットフードおすすめ3選
- 【一般食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ3選
- ウェットタイプのキャットフード売れ筋商品5選
- おすすめのキャットフードウェットタイプを比較する
- まとめ
ウェットタイプのキャットフードとは?
キャットフードのウェットタイプとは、水分の含有量が多いキャットフードのことです。原材料である魚や肉の香りがとても強く、食感も柔らかくて消化にもよいという特徴があります。
水をあまり飲みたがらない子が多い猫。夏場などは、脱水状態が心配になりますよね。そんなときにも、ウェットタイプのキャットフードは食事で水分を補ってくれます。
ただし、ウェットタイプに多い一般食(おかず、おやつの役割)だけを食べさせると栄養バランスが崩れることも。
一般食のみを主食としている場合、体調に変化がなくても、たまにでよいので血液検査をしてあげましょう。栄養バランスが偏っているかどうかチェックできます。
石井 万寿美
獣医師、作家
ウェットフードは、猫にとって好みやすい味と香りなので、喜ぶ子も多いです。水分が多いので、下部尿路疾患や慢性腎不全の子たちにはいいです。
デメリットとしては、水分が多い分食べている割に太りにくいこと。総合栄養食(主食の役割)が少ないので、購入されるときはよく確認をしてくださいね。
ウェットタイプのキャットフード6つの選び方|獣医師の石井万寿美先生が解説!
「最近フードの食いつきがよくない」「成長に合わせてフードを切り替えたい」という飼い主の方は少なくないことでしょう。
愛猫の健康を守るためには、毎日の食事選びがとても重要になるとわかっていても、何を基準にウェットフードを選べばいいのか迷ってしまいます。
購入する前に知っておきたいポイントを獣医師の石井万寿美先生に伺いました。
①フレークタイプやパテタイプなど形状の種類で選ぶ
ウェットフードには食感の違いによって、フレークタイプ・パテタイプ・スープタイプ・ゼリータイプの4種類に分けられます。それぞれの特徴について、石井先生が教えてくれました。
フレークタイプ
石井 万寿美
獣医師、作家
主に魚で作られていることが多く、人間でいうツナ缶をイメージしてもらうといいですね。
原材料がそのまま入っているので嗜好性が高く、価格もそう高くないものが多いです。一般食が多く、総合栄養食は少ないです。
パテタイプ
石井 万寿美
獣医師、作家
肉や魚をペースト状にして、すりつぶしてあります。見た目には何が入っているかわかりにくいので、原材料を見て確認してください。
口腔内にトラブルのある子は、なめらかなので食べやすい子も多いです。ただ、歯につく場合も。そして価格は高い場合が多いですね。
このパテタイプには、総合栄養食が多くあります。
ゼリータイプ
石井 万寿美
獣医師、作家
文字通り、材料をゼリーで固めたもの。スープより水分量が少ないですが、猫の中にはこの液体と個体の間のような食感が好きな子もいます。
スープ(ペースト)タイプ
石井 万寿美
獣医師、作家
水分量が多く、スープの中に材料が浮かんでいる感じです。飲水量が少ない子にはいいですね。
とろみのあるもの(ポタージュスープのようなペースト状)、ないもの(コンソメスープのようなさらっとしたもの)がありますが、それは猫の嗜好性で選んでください。
②賞味期限に余裕があるなど安全性が高いものを選ぶ
ウェットタイプのキャットフードは缶やパウチに入っているものが多く、酸化しにくくなっています。
なおかつ1回で使いきれるものがほとんどなので、開封しなければ缶詰なら3年、レトルトパックで2年が目安となっています。ただ開封前でも、冷蔵庫などの冷暗所に保管しておきましょう。
開封後は必ず1日のうちに与えましょう。余ったからといって食べかけを保存したり、常温放置したりしていると、水分の多いウェットフードは腐敗しやすくなります。
購入するときは、賞味期限に余裕があるもの、製造年月日が近日のものを選ぶようにしましょう。
③猫の好みは肉?魚?原材料で選ぶ
あなたの猫は、今魚を食べていますか?肉を食べていますか?普段何気なくキャットフードを与えていると、その原材料が何でできているかを考える機会はあまりないかもしれません。
日本人は昔からよく魚を食べていました。島国でまわりを海に囲まれた日本で生まれ育った猫は、人と同じように魚を食べて生きていました。
しかし世界の猫は、海沿いでない限り基本的には肉を食べて生きています。鶏やターキー、ウシなど肉の種類もさまざま。魚好きだと思っていた猫は、実は肉も好きかもしれません。
色々な原材料のキャットフードが手に入る時代。日本製のものだけでなく、海外で作られたキャットフードに目を向けてみると、食べ飽きるなんて日はこないかもしれませんよ。
④グレイン・グルテンフリーのものや無添加の成分を選ぶ
野生で生きていたとき、猫は肉食でした。多少の穀物は食べましたが、小麦などを食べる機会は少なかったため、小麦アレルギーをもつ猫もいます。
下痢気味という猫は、グレインフリーやグルテンフリーのものに切り替えると、それだけで便通がよくなったりします。
イネ科(米、小麦粉、コーンなど)の穀物が原材料に入っていないのがグレインフリーになります。
対して、麦類全般が入っていない、グルテン(小麦などに含まれるタンパク質の一種)を含んでいないものがグルテンフリーになります。
また、保存性や香りを高めるための人工的な添加物が入っていないもののほうが、猫の体には負担になりにくいです。
ウェットタイプのグレイン・グルテンフリーは商品数が多い?
原材料である肉や魚を調理したものを砕いたり、形を崩して缶やパウチに封入したウェットフード。
かさ増しのための小麦やデンプンを使用していないことが多く、一般的にはドライタイプのものよりウェットタイプのほうがグレインフリーの商品が多い傾向にあります。
ただ、増粘剤など粘りを出すためにグルテンを使用している場合があるので、成分表をチェックしてみましょう。成分表がほとんど原材料のみのシンプルなものだと、余計な成分が入っていないので安心して与えられます。
⑤猫の年齢(子猫・成猫・シニア猫)によって選ぶ
赤ちゃんのご飯を大人が食べないのは、人も猫も同じ。成長する体に合わせて、日々のキャットフードも変えていく必要があります。
年齢によって必要なカロリーやタンパク質の量は異なってくるので、カロリー表示や成分表をよくチェックして、あなたの猫の年齢に適したものかどうか確認してくださいね。
離乳食を卒業した猫なら大人のものも食べられるようになってくるので、全年齢のものに切り替えてもよいでしょう。シニア猫に対して高タンパクな食事を続けていると慢性腎不全になりやすいので、注意が必要です。
⑥総合栄養食、一般食、食事療法食など目的で選ぶ
市販されているすべてのキャットフードは、総合栄養食・一般食・食事療法食の3つに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
必要な栄養を摂取したいなら「総合栄養食」
- 総合栄養食と水だけで健康が維持できる
- 猫が好みにくい味や香りだったりする
石井 万寿美
獣医師、作家
総合栄養食のメリットは、これと水だけ給与するとほかに何も与えなくても健康を維持できること。
デメリットは、嗜好性が高いとは言いきれないものもあります。健康面だけを考えて、猫が食べてくれない場合もあります。猫が喜んで食べてくれる工夫をしてくださいね。
石井先生も言っているとおり、「総合栄養食」とは猫が必要とする栄養基準を満たし、新鮮な水と一緒に与えるだけで健康が維持できるフードのこと。
猫の成長に必要な栄養素をバランスよく取ることができるように調整されているため、基本的に食事はこれだけでOKです。
ペットフード公正取引協議会が定める試験基準を満たした商品には「総合栄養食」という表示があります。健康面で特に問題がない猫に主食として与えるなら、この表示があるものを選びましょう。
ご褒美のおやつとしてあげる、ドライフードと混ぜるなら「一般食」
- 猫が好みやすい味や香りがする
- 種類が豊富
- 一般食のみ食べていると栄養バランスが崩れる場合がある
石井 万寿美
獣医師、作家
一般食は、総合栄養食に比べて嗜好性が高いです。また、種類も豊富。
その反面、一般食だけを食べていると、栄養バランスが崩れたりする場合もあります。一般食を食べさせている場合は、ときどき血液検査をして栄養のバランスを見てあげましょうね。
「一般食」と表示されている商品は、必要な栄養を一定量満たしたもの。総合栄養食に混ぜることが多く、おかずのようなものと考えてください。
総合栄養食のように栄養バランスが整っているものではありません。あまり与えすぎないようにしましょう。
1日1回のおやつやご褒美として、またドライフードのトッピングとしてなどといった与え方がおすすめです。
ウェットタイプはこちらの一般食が一番多く、食事療法食としてのウェットタイプはあまりありません。購入する際は総合栄養食なのか一般食なのかしっかり確認してから買いましょう。
病気の治療・予防をしたいなら「食事療法食」
- 病気の療養をしたり、病気の進行を遅らせたりする
- 病気の改善が期待できる
- 値段が高い
- 猫が好む味にできていないことが多い
石井 万寿美
獣医師、作家
食事療法(medical diet)とは、食事の量やバランス、また成分を調節することによって病気の療養をしたり、病気の進行を遅くしたりすること。
そのための食事を食事療法食といいます。病気は、糖尿病、腎臓病、下部尿路疾患、肥満などが一般的。
メリットは、それを食べていると病気の進行を遅くなったり、改善されたりします。
デメリットは、嗜好性があまり高くないことと、値段が高いこと。
病気の治療や予防のために与える「食事療法食」というウェットフードもあります。これは、猫の病気に合わせて動物病院などから処方されるもの。
最近では市販で売られている食事療法食もありますが、飼い主の自己判断で購入したり与えたりしてはいけません。猫の体調面で心配があれば、まずは獣医師に相談しましょう。
【フレーク】ウェットタイプのキャットフードおすすめ10選
ここからは、獣医師の石井万寿美先生の選び方を参考に、編集部が厳選したウェットタイプのキャットフードを紹介していきます。
まずはお肉やお魚を割いて食べやすい大きさにし、歯応えも残したフレークタイプ。ドライタイプのご飯にふりかけのようにかけても、普段と違う一品になります。
魚のダシのゼリーに包まれていたり、原材料が豊富だったり。どれをあげようか迷ってしまいますね。
【総合栄養食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ4選
毎日のご飯がおいしくて幸せを感じるのは、きっと猫も同じでしょう。フレークタイプなら食べ応えばつぐんです!
【一般食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ5選
ウェットタイプはとにかく一般食が豊富!その中でもフレークタイプのものを集めました。おやつに、おかずに、使い方に迷ってしまいそうですね。
【食事療法食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ
続いて、食事療法食としてのウェットタイプのキャットフードです。
食事で病気をコントロールするためには、毎日その病気に適したキャットフードが必要になります。いつもはカリカリ、ドライタイプばかりを食べているという猫も、病気だからといって我慢させる必要はありませんよね。
おいしく食べて、いつまでも元気でいてほしい。ウェットタイプなら、気分を変えながら健康もケアできます。
【パテ】ウェットタイプのキャットフードおすすめ11選
原材料をすり潰し、滑らかな食感に仕上げたのがパテ状のキャットフード。
一食分に小分けになっているものが多く、総合栄養食としてこれさえ与えれば栄養がとれる上、味や香りも肉食の猫が好むものが多くなっています。
フワッとムース状になっているものや、ごろっとしたお肉のかたまりが入っているなど、グルメな猫も満足することでしょう。
【総合栄養食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ9選
贅沢ささえ感じる、パテタイプのキャットフード。その中でも、毎日のご飯になる総合栄養食をパテタイプにすれば、きっとご褒美感と特別感があふれることでしょう。
【食事療法食】ウェットタイプのキャットフード2選
パテタイプの食事療法食なら、ドライタイプの療法食に飽きてしまった猫もきっと喜んで食べてくれることでしょう。
【ゼリー】ウェットタイプのキャットフードおすすめ8選
とろりとしたゼリーの中に、お魚やお肉が入っているのがゼリータイプのキャットフードです。
栄養たっぷりのダシから作られたぷるんとしたゼリーは、かたいものが噛めなくなってきた高齢猫にもきっと喜ばれることでしょう。
【総合栄養食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ3選
ゼリータイプの総合栄養食になるものは珍しく、歯の弱った猫や、まだ堅いものがかめない子猫にもぴったりです。
【一般食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ5選
ゼリータイプの一般食は、カリカリをあまり食べてくれない猫の栄養補助やおやつに最適。他にない食感のもので、味もマグロやささみ、ほたてなどおいしそうなものがたくさんあります。
【スープ(ペースト)】ウェットタイプのキャットフードおすすめ3選
おやつやご褒美として愛猫との時間を楽しくしてくれるのが、スープ(ペースト)状のキャットフードでしょう。
封をきってそのまま食べさせることができます。味や種類が豊富で色々試してみたくなりますね。
スープタイプは他のものと比べるとそこまで種類が多くなく、特に主食としての総合栄養食は見かけられませんでした。おやつタイムや、ドライタイプ(カリカリ)をふやかすために使うのもおすすめです。
【一般食】ウェットタイプのキャットフードおすすめ3選
スープ、あるいはペーストタイプの一般食は、カリカリにかけてふやかして食べさせたり、おやつにしたり。特に水をあまり飲まない猫のおやつにおすすめです。
ウェットタイプのキャットフード売れ筋商品5選
ここからは、猫用ウェットフードを紹介!愛猫の健康のことを考えて安心して与えられるように、安全・無添加を重視して選びました。
猫によって好みが分かれるため、気になったフードがあれば少量ずつ購入してお試ししてみてくださいね!
おすすめのキャットフードウェットタイプを比較する
まとめ
猫用のウェットフードの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。一口に「ウェットフード」といっても、食感や栄養などさまざまなタイプがあります。愛猫の年齢や好みに応じて、お気に入りのフードを見つけてくださいね。
気になるウェットフードがあれば、少量購入して猫の好みをチェックしてみましょう!
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