上り坂や子どもを乗せながらの自転車走行に強い味方の電動自転車。かつては機能面が重視されていましたが、今やダサいモデルを探すほうが難しいほど各メーカーがデザイン面にこだわりを見せています。
電動自転車は高価なため、購入には検討を重ねて吟味したいもの。そこで今回は、サイクルジャーナリストの松尾 修作さんが、選び方のポイントからおすすめの電動アシスト自転車まで紹介します。
ぜひ、あなたの用途にピッタリの1台を見つける参考にしてください。
- 電動自転車とは?
- 電動自転車の選び方
- 用途で選ぶ
- バッテリーで選ぶ【大きさ・電池寿命】
- タイヤで選ぶ【走行環境に合わせて】
- ギアシフト段数で選ぶ
- 電動自転車の種類・タイプ
- シティサイクル
- 子ども乗せ
- ミニベロ型
- e-BIKE
- 3輪車
- 電動自転車おすすめ3選|サイクルジャーナリストが厳選
- 電動自転車おすすめ26選|編集部が厳選【種類・タイプ別】
- シティサイクルタイプ電動自転車おすすめ7選【通勤・ショッピング向け】
- チャイルドシート搭載おすすめ電動自転車6選【子ども乗せ向け】
- ミニベロタイプ電動自転車おすすめ5選【スポーツ・通勤向け】
- ロード・マウンテン・クロスe-BIKEの電動自転車おすすめ5選【かっこいいデザイン】
- 3輪車タイプ電動自転車おすすめ3選【高齢者向け】
- 電動自転車のおすすめメーカー
- パナソニック(Panasonic)
- ヤマハ(YAMAHA)
- ブリヂストン(BRIDGESTONE)
- その他人気海外メーカー
- 電動自転車を購入前にココもチェック!
- 盗難補償制度の有無を確認
- 不安な人は試乗して乗り心地を確認
- おトクに買えるかも?助成金制度を確認
- おすすめの電動自転車を比較する
- まとめ
![松尾 修作](https://monoreco.ameba.jp/dist/experts/PULNV1ELN1gqg6PXYeqL.jpg?w=400)
電動自転車とは?
多くの人が使っている電動自転車という言葉、正しくは「電動アシスト自転車」といいます。モーターの力で走行をアシストする自転車のことを指し、運転者がペダルをこぐことが前提です。
モーターだけで走行できる車体は電動二輪車といい、運転するには日本では運転免許証が必要になりますが、電動アシスト自転車(以下電動自転車)は普通の自転車と同じ扱いでOK。
それでも走行能力はガラリと変わります。
「ラクラク」「楽しい」“楽”ずくめの自転車ライフをお探しの方、まずは自分の用途を考え最適な相棒を選びましょう。
電動自転車の選び方
![松尾 修作](https://monoreco.ameba.jp/dist/experts/PULNV1ELN1gqg6PXYeqL.jpg?w=400)
松尾 修作
サイクルジャーナリスト
電動アシスト自転車は、いわゆる“ママチャリ”タイプの軽快車に加えてスポーツタイプも増えてきていますね。
両モデルともバッテリーの容量や寿命はもちろん、アシストに見合った走行性能があると安全に快適に走行できるでしょう。
バッテリーの交換など、メーカーのアフターケアも含めたチョイスをおすすめします。
用途で選ぶ
![電動自転車に乗っている人の画像](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5e72f7fa81972.jpg?bf385b5)
まずは用途を考えてみましょう。用途によってタイプが異なり、バッテリー容量、アシスト走行距離、タイヤサイズ、車体重量、ギアシフト段数が変わってきます。
大きく分けると、
- シティサイクル(通勤・通学向け)
- 子ども乗せ(標準でフロントかリアにチャイルドシート搭載)
- ミニベロ型(20インチの小径)
- e-BIKE(マウンテンバイク型やクロスバイク型などスポーツ向け)
- 3輪車(主にシニア向け)
といったタイプがあります。
バッテリーで選ぶ【大きさ・電池寿命】
![電動自転車バッテリーの寿命の説明画像](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5bf659768253a.jpg?af21398)
バッテリー容量が増えるとアシスト走行可能距離は長くなりますが、価格も上がってきます。
用途以上のモデルを選んでは無駄に電気代がかかるし、坂道が多いのにパワー不足のモデルを選んでは意味がありません。
現在では長持ちかつ小型化に適したリチウムイオン充電池がほとんどのモデルで採用されています。6.2Ah~16Ahが一般的で、中には20Ah搭載車も(走行目安:16.0Ahで一回の充電につき約65km前後アシスト走行可)。
気になる充電回数については、大手メーカーはおおよそ約700~900回と謳っています。200回の差は走行環境やメンテ状態で変わってくるのでしょう。
本記事の最後には「愛車と長く付き合えるメンテポイント」を掲載しているので、そちらもチェックしてください。
タイヤで選ぶ【走行環境に合わせて】
![電動自転車のタイヤの画像](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5e72f813f385a.jpg?bf385b5)
現在は20インチ~26インチのタイヤが主流サイズ。
タイヤサイズが大きいほどスピードを出しやすく、長時間ライドが楽に。ただしサドルの位置が高くなるので適正身長も高くなります。
逆にタイヤが小さければ低重心、直進時に安定します。この構造でもっとも有効なのが子ども乗せタイプ。チャイルドシートの位置が低くなるので乗せ降ろしが楽になります。
タイヤの太さも走行時に影響し、太くなるほど振動を吸収するクッション性が高まります。乗り心地がよくなるということです。
ただしあまり太いと駐輪場の車輪止めに適さない場合があるため、購入前に必ず確認しましょう。
ギアシフト段数で選ぶ
![ギアの画像](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5e72f9d23bc46.jpg?bf385b5)
電動アシストをオフにした時に差が出るのがギアシフト段数。シティサイクルタイプでは内装3が主流です。スポーツタイプになると外装7~22段まで増え、近年はロードバイクやクロスバイクとしても活躍するモデルがラインナップされています。
電動自転車の種類・タイプ
シティサイクル
![電動自転車のタイプ_シティサイクル用の説明の画像](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5bff9dccdeb78.jpg?f489676)
通勤・通学、ショッピングなどの短・中距離向け。
走行環境によって「軽快さ優先」か「坂道に対するパワフルさ優先」か分かれてきますが、それぞれに応じた幅広いラインナップが市場に出ています。
軽快さを求めるなら車体のサイズや重さを、パワフルさを求めるならバッテリー容量をチェックするといいでしょう。
デザインやカラー展開も豊富なのがこのタイプです。
また、オプションでチャイルドシートを搭載できるものが多くあります。
子ども乗せ
![電動自転車のタイプ_子ども乗せ用の説明の画像](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5bff9de1a248c.jpg?f489676)
チャイルドシートの位置(前後)によって適正条件が異なります。
- 1歳(12ヶ月)以上~4歳(48ヶ月)未満まで
- 身長100cm以下/体重15kg以下
- 1歳(12ヵ月)以上~6歳(72ヵ月)未満まで
- 身長115cm以下/体重22kg以下
この条件を踏まえた上で、安全・安定・低重心なモデルがおすすめです。
また機能面でもハンドルロックや急速充電機能などがあれば便利なのでチェックしてください。
子ども乗せタイプはお母さんにふさわしいおしゃれで多色展開のシリーズが多く、色選びで迷ってしまうかも。
ミニベロ型
![電動自転車のタイプ_ミニベロ方の説明の画像](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5bff9df4bbdac.jpg?f489676)
小径車とも呼ばれるこのタイプは、タイヤサイズが20型のモデルが主流です(一般的なママチャリだと24~26型が主流)。軽量に加え折りたたみ型も多く、省スペースで格納できるのが特長。
バッテリー容量については8.0Ah以下のタイプが主流でしたが、最近は12Ah以上の大きいタイプがラインナップされ、長距離走行が可能になりました。
ギアシフト段階が多めについたスポーツ型モデルも多く、普段使いに加えてロードの高低差も乗りこなしたい人におすすめです。
とにかくおしゃれな一台が欲しい!という方にもピッタリなタイプです。
e-BIKE
![電動自転車のタイプ_e-BIKEの説明の画像](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5bff9e01f11e5.jpg?f489676)
2017年以降、国産メーカーや人気海外メーカーの日本仕様車参入などで盛り上がりを見せるタイプです。
細かなギアシフト段階による快適でパワフルなアシスト性能のおかげで、スポーツ乗りに興味があっても体力にあまり自信がないという人にもおすすめ。
ミニベロ型から本格的MTB型までがラインナップされ、1充電で走行距離200km超えのモデルや荒いオフロードでもぐんぐん走れるパワー特化モデルも登場しています。
3輪車
3輪ならではの安定性で転倒やふらつきを防止するモデルです。
後2輪型と前2輪型(スイング式、固定式)があり、左右のふらつきをより軽減させたい方は前2輪固定式を選ぶといいでしょう。
前後(特に後ろ)には大きなカゴがついていますので大量の買い物に最適です(デフォルトで前後ともにカゴがついているかは車種によりますのでご確認を)。
シニア向けだけでなく、力に自信のないママさん向けの子ども乗せタイプとしてもおすすめです。
電動自転車おすすめ3選|サイクルジャーナリストが厳選
ここからはサイクルジャーナリストの松尾さんによる「電動自転車」のおすすめ3選をご紹介します。
電動自転車おすすめ26選|編集部が厳選【種類・タイプ別】
![おすすめ電動自転車(タイプ別)の紹介](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5bf659987929f.jpg?af21398)
「坂道が多いからパワフルな一台を」「子育てを考えて将来三人乗りに拡張できるものが欲しい」「街乗りをスポーティに」など用途は決まりましたか?
ここからは、編集部が厳選した種類・タイプ別におすすめの電動自転車のご紹介です!
シティサイクルタイプ電動自転車おすすめ7選【通勤・ショッピング向け】
- 通勤・通学、ショッピングなどの短・中距離向け
- パワフルさを求めるならバッテリー容量を、軽快さを求めるならミニベロ型をチェック
- ほとんどの車種はオプションでチャイルドシート装着可能
以上のポイントを踏まえて、商品を見ていきましょう!
チャイルドシート搭載おすすめ電動自転車6選【子ども乗せ向け】
- チャイルドシートの位置(前後)によって適正条件が異なる
- 安全・安定・低重心が求められる
- お母さんらしいおしゃれで多色展開のシリーズが多い
子ども乗せの電動自転車にはこのような特徴があります。では商品を見ていきましょう!
ミニベロタイプ電動自転車おすすめ5選【スポーツ・通勤向け】
- 小径でも12Ah以上の大きいバッテリー容量タイプを選べば長距離走行が可能に
- 軽量に加え折りたたみ型も多く、室内や省スペースに格納できる
- おしゃれなモデルやギア段数の多いスポーツ型も
以上のポイントを頭に入れながら、スポーツや通勤向けの電動自転車を見ていきましょう!
ロード・マウンテン・クロスe-BIKEの電動自転車おすすめ5選【かっこいいデザイン】
![電動自転車の中でも人気急上昇のロード・マウンテン・クロスe-BIKEの紹介](https://static.es.cyberowl.jp/images/article/original/5bf659e4c1a32.jpg?af21398)
- 2017年以降、国産メーカーや人気海外メーカーの日本仕様車参入などで注目度up
- スポーツ向けミニベロ型から本格的MTB型までのラインナップ
- 細かなギアシフト段階による快適でパワフルなアシスト性能は体力にあまり自信のなかった人にもおすすめ
- 1充電で走行距離200km超えのモデルや荒いオフロードでもぐんぐん走れるパワー特化なモデルも登場
主な特徴がわかったところで、ロード・マウンテン・クロスe-BIKEを見ていきましょう!
3輪車タイプ電動自転車おすすめ3選【高齢者向け】
- 3輪ならではの安定性で転倒やふらつきを防止
- 後2輪型と前2輪型(スイング式、固定式)がある
- 前後(特に後ろ)の大きなカゴで大量の買い物に最適
- シニア向けだけでなく、力に自信のないママさん向けの子ども乗せタイプも
高齢者の方は、以上のポイントをチェック!おすすめの電動自転車を見ていきましょう!
電動自転車のおすすめメーカー
パナソニック(Panasonic)
最大シェアメーカーの1つ。子ども乗せからe-BIKEまでタイプ別のラインナップがとても豊富。また、デザイン面でも各シリーズのフレームとカラーが多展開しています。
他社同タイプのバッテリーと比べると容量が若干大きく航続距離が長め。
目的に合った一台が探せます。
大手メーカーなので製品クオリティ・購入後のメンテ・修理サポートが安心。
ヤマハ(YAMAHA)
電動アシスト自転車を初めてリリースしたメーカーです。
タイプ別のデザイン、カラーはパナソニックに引けを取らず、機能面でもトリプルセンサー搭載で快適でパワフルなアシスト性能を誇ります。
ブリヂストンとはOEM関係にあり、ざっくりいうとヤマハがユニットを提供し、ブリヂストンが車体を提供したモデルが双方から出ているのです(カラー展開が違うので選ぶポイントになるかも)。
ただし最近はそれぞれオリジナルのモデルを出してもいます。
ブリヂストン(BRIDGESTONE)
日本のロード環境に合わせた設計にこだわり、基本性能が高い上に両輪駆動(デュアルドライブ)モデルのラインナップがあります。
中央にモーターを搭載しているモデルはチェーンを介してアシスト力を伝えますが、そのためにチェーンから後輪への負荷がかかり故障の原因となりえます。そこでモーターを前輪に搭載し、それを減らしているのです。
実はチェーン自体も存在せず、かわりにオイルフリーのカーボン製ベルトドライブが採用されています。耐久性に期待できます。
その他人気海外メーカー
ドイツのボッシュ、イタリアのビアンキ、中国のチノーバなどが人気です。特にe-bikeでは海外モデルが日本仕様(日本の道路交通法に反しないモデル)で入ってくるようになり、スポーツ型の人気と相まって盛り上がりを見せています。
また、サンスター技研製ユニットを採用するメーカー(ルイガノ、GIC、フランスベッド)であれば取扱店が多いのでメンテ面に大きな不安はありません。特にデザインを重視している方は日本製にはない魅力の海外モデルを見つけることができるかも。
電動自転車を購入前にココもチェック!
では、最後に電動自転車を購入する前に合わせてチェックしておきたい3つのポイントをご紹介します。
盗難補償制度の有無を確認
保証・保障はどれだけ付いているか、防犯登録(義務)はサービスでやってくれるかなども購入前に必ずチェックしておきましょう。
安い買い物ではありませんので、盗難補償などは長く付けておきたいものです。
また有名メーカーであっても初期不良や思わぬハプニングに遭遇することはあります。すぐに対応してもらえるかチェックしてください。
不安な人は試乗して乗り心地を確認
すぐ上でも書きましたが、お手頃プライスモデルが増えてきたとはいえ、電動自転車の単価は安くありません。
長く付き合える相棒を迎えるためにも、試乗してみることが一番です。大手メーカーサイトには試乗会情報や試乗可能店舗情報が掲載されているので、ぜひ購入前に実際に乗ってみてください。
おトクに買えるかも?助成金制度を確認
各自治体によりますが、助成金制度を利用して安く購入できるケースがあります。多く見られる条件として、
- 市内在住、市民税の滞納なし、子ども養育中、防犯登録車体、講習会受講
などがあります。
補助は購入金額の1/4~1/2負担×上限1万~5万とさまざま。
年度ごとに募集枠が決まっているところもあるため、所属する自治体に確認してみましょう。
おすすめの電動自転車を比較する
まとめ
今回の記事の要点は次のとおりです。
- まずは自分の用途を設定し、最適なバッテリー容量とアシスト機能を持つ一台を探す
- 子ども乗せはカスタマイズすればシティサイクルとしても活躍(逆もまた然り)
- 近頃流行のスポーツタイプは街乗りから通勤、山登りまで楽しめる
- 購入後のメンテの手間や消耗品の扱いも重要なポイント
サイクルジャーナリストの松尾さんによる選び方のポイントや、おすすめの電動自転車を参考に、ぜひ最適な1台を見つけてください。
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