ボールペンは、日常生活の必需品といっても過言ではないアイテムです。スマホやパソコンが中心の生活となった今でも、使用する機会はたくさんあります。
数多くの商品が販売されていますが、せっかくならこだわって選んでみてはいかがでしょうか。お気に入りのボールペンが見つかれば、勉強したり手紙を書いたりする時間がちょっとだけ楽しくなるかもしれません。
本記事では、文具プランナーの福島槙子さんにポイントを伺いながら、ボールペンの選び方をわかりやすく解説します。記事の後半では、楽天市場で販売しているおすすめの商品もご紹介するので、ボールペン選びにお役立てください。
ボールペンにはどんな種類がある?
現在、多種多様なボールペンが販売されており、選択肢は豊富にあります。お気に入りのボールペンを見つけるために、まずボールペンのポイントについて理解しましょう。
| ポイント | 特徴 | 
|---|---|
| インクの種類 | 使用感が異なる | 
| ボール径(筆記線の太さ) | 文字の印象を左右する | 
| ペン先の形状 | 書きやすさに直結する | 
| グリップ | 長時間の筆記での快適性を保つための要素 | 
| 構造 | 使用シーンに応じて選ぶ | 
ここでは、上記5つのポイントを深掘りして解説します。
インク
ボールペンに使われているインクは、5つに分類できます。それぞれの特徴やメリット・デメリットについて、以下の表にまとめました。
| インクの種類 | 特徴 | メリット | デメリット | 
|---|---|---|---|
| 水性インク | 溶剤と水を混ぜて作られたインク | 軽い書き心地 | 乾きが遅く、滲みやすい | 
| 油性インク | 色素や定着剤と有機溶剤を合わせて作られたインク | 耐水性や速乾性に優れる | 書き心地が重め、かすれる場合がある | 
| ゲルインク | 色素や水にゲル化剤などを加えて作られたインク | ・水性と油性インクのメリットを併せ持つ ・乾くと高粘度になり滲みづらい | インクの消費が早い | 
| エマルジョンインク | 水性と油性のインクを特殊な配合で混ぜて乳化させて作るインク | ・水性と油性インクのメリットを併せ持つ ・乾くと高粘度になり滲みづらい(耐水性がある) | インクの消費が早い | 
| 消せるインク | 温度変化により消える顔料を使用して作られたインク | ボールペンに付属のラバーなどで擦って摩擦熱を加えるとインクが消える | ・簡単に消えるため書類や領収書などには使えない ・高温になる場所になると自然に消えてしまう可能性がある | 
なお、ゲルインクは「サクラクレパス」が開発し、その後様々なメーカー作られるようになりました。エマルジョンインクは「ゼブラ」が開発した種類です。
福島槙子
文具プランナー
「水性インク」は筆圧が低い方や長時間の筆記において、手の疲れを軽減したい場合など、「油性インク」は乾きの速さを重視する方や伝票や領収書などの複写用紙への記入などにおすすめです。
「ゲルインク」「水性インク」はカラーが豊富なので、様々な色を使用したいシーンなどに向いています。
ボール径(筆記線の太さ)
ボールペンはその名の通りペン先に小さなボールを内蔵していますが、その大きさによって書ける線の太さが異なります。
ボールペンの太さを表す「0.5mm」などの表示は書いた線の太さではなく、ペン先のボールの直径を表しているのです。ただ、ボールの大きさが同じでもインクや状況の違いによって書ける線の太さは変わります。
ボール径には下記の表の通り大きく分けて3つあり、それぞれに向いている使用用途があります。
| タイプ | 太さ | 使用用途 | 
|---|---|---|
| 一般的なタイプ | 0.5mmなど | 様々なシーンで使える | 
| 太字タイプ | 0.7mm、0.8mm、1mmなど | 主に書類に記入する際などに使える | 
| 細字タイプ | 0.28mm、0.3mm、0.38m、0.4mm など | 製図や細書きしたいシーンで使える | 
一般的な太さのボールペンは、用途が幅広いため日常使いにおすすめです。太字タイプのボールペンは、書類に記入するなどのビジネスシーンで重宝します。狭いスペースに細かく書きたい場合には、細字タイプが最適です。
福島槙子
文具プランナー
大きめの文字を力強く書きたい場合は0.7mm以上のボール径を選ぶと良いでしょう。反対に、手帳の枠などの小さなスペースに書き込みたい場合は0.4mm以下の細字タイプがおすすめです。
ただ、あくまでボール径は線幅の目安であり、同じ0.5mmという表示でもペンによって線幅は異なることは覚えておきましょう。
ペン先の形状
書き心地を左右する要素であるペン先の形状には、以下の3つの種類があります。
- コーンチップ
- パイプチップ(ニードルチップ)
- シナジーチップ
円錐形をした「コーンチップ」は、いわゆる一般的なボールペンのペン先です。インクの供給量が多く、力強い書き心地となります。
「パイプチップ(ニードルチップ)」は、細長いパイプ状の先端に小さなボールがあるタイプです。摩擦が少なく、細かい文字もスムーズに書くことができます。
「シナジーチップ」は、コーンチップの力強さとニードルチップの滑らかさを兼ね備えたタイプで、総合筆記具メーカー・パイロットが開発しました。どんな書き方にも対応する、快適な書き心地です。
福島槙子
文具プランナー
しっかりと筆圧をかけて書きたい場合、一般的な「コーンチップ」がおすすめです。
小さな文字を書きたい場合には、「パイプチップ(ニードルチップ)」を選びましょう。「パイプチップ(ニードルチップ)」はペン先が細いので、紙に書いた小さな文字も見やすいですよ。
グリップ
書く時に指が触れる部分の「グリップ」は、選ぶ素材によって使い勝手が変わってきます。
ゴムや樹脂、シリコン製のグリップは手に優しくフィットし、長時間の筆記に適している素材です。ただし、使用する期間によっては、時間とともにべたつきを感じる可能性があり、使いづらさを感じるかもしれません。
一方、金属・木製のグリップはべたつきを感じることが少ない傾向にあります。金属には高級感があり、木製のボールペンにはあたたかみを感じる、デザイン性の高さも魅力です。
しかし、金属・プラスチックの素材は、手に汗をかいた時に滑りやすくなる点に注意が必要です。
使用環境やお好みによって最適な素材は異なるため、メリットとデメリットの両方を考慮して選びましょう。
福島槙子
文具プランナー
日常的に長時間使用する場合、ゴム、樹脂、シリコンなど柔らかい素材のグリップがおすすめです。逆に、ここぞという時に使用するペンの場合、持ちやすさよりもデザイン性を重視してグリップを選んでも良いでしょう。
グリップの素材には様々なものがあり、好みが分かれる部分です。グリップを交換できるペンなどもあります。実際に使用してみて、ご自身に合ったグリップのペンを探してみるのも良いでしょう。
構造
ボールペンの構造は、使用感に大きく影響する重要な要素です。主に、以下の3種類があります。
| 種類 | 特徴 | 
|---|---|
| ノック式 | ・ペンの上部や側面にあるトリガーを押すことでペン先が出る構造 ・素早い切り替えが可能 | 
| キャップ式 | ・キャップを取り外して使用するタイプで、ペン先を保護しやすい ・キャップの紛失リスクがある | 
| 回転式 | ・軸を回すことでペン先を出し入れするタイプ ・高級なモデルに多く採用されている構造 | 
福島槙子
文具プランナー
外出先や立ったままで使用をする場合、片手ですぐに書き出せる「ノック式」をおすすめします。ただ、ペン先をしまい忘れてポケットやペンケースを汚してしまうこともあるので、使い終わったあとはペン先を収納する癖をつけましょう。
「キャップ式」や「回転式」は書き出す時にどうしても両手を使わなければいけないので、落ち着いて使えるシーンに向いています。
ボールペンの選び方4つのポイント
ボールペンの基本的な種類や構造を理解できたら、選び方のポイントも把握しましょう。ここでは、ボールペンを選ぶ際に注目したいポイントを4つご紹介します。
使用用途から選ぶ|書類には滲みづらい油性インクを使おう!
日常的に使う機会が多いボールペンは、ご自身が使用するシーンに適したものを選びましょう。
例えば、書類を記入することが多い職場で使う場合には、滲みにくい油性インクのボールペンがおすすめです。手帳を書くためのボールペンを探しているなら、コンパクトなボディのボールペンを選ぶと、バッグに入れて持ち運びもしやすくなります。
また、ノートに大量の文字を書く際には、滑らかな書き味の水性またはゲルインク、そして細字から太字が適しています。情報を強調するために使うなら、複数の色を使い分けられる三色ボールペンが便利です。
そのほか、素早くメモを取るシーンでは、片手で操作できるノック式のボールペンが手軽に使えます。
このように使用するシーンを具体的に思い描くことで、どのようなボールペンが適しているかが見えてくるので、まずはご自身がいつどこで使うのかを明確にしてみてください。
福島槙子
文具プランナー
私は普段、手帳に書き込む時やメモを取る時にボールペンを使います。
手帳には好きな色で書き込みたいので、様々な色が選べる「ゲルインクボールペン」を使っていて、外出先でメモを取る時には乾きが速い「油性インクボールペン」を活用しています。
デザインから選ぶ|ビジネスシーンでは落ち着いた色やデザインに
ボールペンは外出先に持って行ったり、人目に触れたりすることも多いアイテムなので、デザインにもこだわって選んではいかがでしょうか。スタイリッシュなものから可愛らしいポップなものまで、多様なデザインのボールペンが販売されています。
例えば、シックなカラーリングとシンプルなデザイン性のボールペンは、ビジネスシーンに最適です。プロフェッショナルな印象を与えられ、落ち着いた雰囲気も演出できます。
また、金属や木材を使用した高級なボールペンは、書くたびに特別な感覚をもたらします。さらに、鉛筆を模したレトロなデザインのボールペンなど、ユニークなデザインのものを選ぶと、書く行為自体を楽しみやすくなります。
ご自身の普段の持ちものの系統に合わせて、お好みのデザインを探してみましょう。
福島槙子
文具プランナー
気に入ったデザインのボールペンを遣えば、仕事や勉強もはかどります。
私は金属製の高級感のあるボールペンを普段使いしていますが、気持ちが引き締まりますし、ビジネスシーンにもマッチするのでおすすめです。
メーカー・ブランドから選ぶ|各社異なる特徴を持つ商品を販売
ボールペンを選ぶ際、有名なメーカーの特徴を知っておくと、お好みの商品を見つけやすくなります。
ボールペンを販売している主なメーカーと特徴について、以下にまとめました。
| メーカー名 | 特徴 | 
|---|---|
| 三菱鉛筆(MITSUBISHI PENCIL) | ・水性・ゲルインクボールペンや油性ボールペン、鉛筆など幅広い製品ラインナップ ・水性ボールペンの「uni-ball」、滑らかな書き心地の「ジェットストリーム」などが有名 | 
| ぺんてる(Pentel) | ・滑らかであり速乾性も備えた「エナージェル」シリーズなどを提供 ・グッドデザイン賞を受賞したアイテムも多数 | 
| ゼブラ(ZEBRA) | ・1897年に創業し100年以上の歴史を持つ ・ジェルボールペンの「サラサクリップ」のほか、筆記振動を制御する「ブレン」が有名 ・油性+水性ジェル混合の「エマルジョンインク」を開発 | 
| クロス(CROSS) | ・高級筆記具の代名詞として知られる、アメリカで創業したメーカー ・洗練されたハイセンスなデザインの商品が揃う | 
| ペリカン(Pelikan) | ・万年筆で知られるドイツの老舗メーカー ・優雅なデザイン性に加え、機能的な商品を取り扱う | 
| ラミー(LAMY) | ・製法・素材・機能性を重視した商品を展開するドイツのメーカー ・モダンなデザインが特徴 | 
福島槙子
文具プランナー
私は基本的には国内メーカーのものを使っていますが、デザインが気に入ったものがあれば、海外メーカーのボールペンも選んでいます。
国内のブランドだと高品質かつリーズナブルなボールペンが多い印象ですね。
楽天市場から選ぶ|シンプル~高級なボールペンまで幅広く揃う
ボールペンは日常での使用頻度が高いアイテムです。普段使いするボールペンはもちろん、ビジネスシーンで使ったりプレゼントとして送ったりする高級なボールペンを選ぶ際にも、こだわって選びたいものです。
豊富な種類がありすぎてボールペン選びに迷った場合には、楽天市場のランキングを参考にしてはいかがでしょうか。楽天市場のランキングでは、今売れている商品がランキング形式で表示され、ひと目で画像や価格をチェックできます。
ボールペンの使用感は実際に使わないとわからないものなので悩みやすいですが、楽天市場の商品には購入者によるレビューを設けています。レビューをチェックすれば実際の書き心地を事前に確認でき、購入する際の判断材料として役立ちます。
また、ブランドやシリーズ、インクのカラーで絞り込んで探すこともできるので、希望に合った商品を見つけやすいのもポイントです。
楽天市場には日常使いから特別なプレゼント用まで、多種多様なボールペンが揃っています。個人でのご利用はもちろんのこと、学校や職場でのまとめ買いにも対応できるので、ぜひ楽天市場のランキングをチェックして、お気に入りのボールペンを見つけてください。
おすすめのボールペン36選|普段使いからプレゼント用までご紹介!
楽天市場で取り扱っている商品のなかから、おすすめのボールペンをピックアップしました。普段使いからプレゼント用まで幅広い種類をご紹介します。
普段使い・勉強などにおすすめ商品18選
勉強や仕事、メモなど、普段使いするボールペンは、使い勝手に注目して選びましょう。ここでは、日常の様々なシーンで活躍するボールペンをご紹介します。
ビジネスシーン・プレゼントなどにおすすめ商品18選
ビジネスシーンで使ったり、特別な方にプレゼントとして贈ったりする場合には、品質とデザイン性に特に注目して選びましょう。ここからは、ビジネスシーン・プレゼントとして最適のボールペンをご紹介します。
ボールペンのインクが出ない時の原因は?
ボールペンが書けなくなることは、日常生活でよくあるトラブルです。主な原因としては、インクの経年劣化や、芯に空気が混入すること、さらにはペン先に異物が詰まることが挙げられます。
特に製造から時間が経過したインクは乾燥しやすく、書けなくなるリスクが高まります。そんな状況を解消するためには、日頃からペン先の汚れを拭き取りキレイな状態を保つのが基本です。
また、インクが固まった場合には、温めることで流れを良くすることができます。水性インクの場合は、ペン先に少量の水をつけてインクの流れを改善する方法もあります。
常にペン先を清潔に保ち、適切な保管方法を心掛けることが、長期的にボールペンを快適に使用するコツです。
福島槙子
文具プランナー
ボールペンのインクは製造から概ね1~2年で使い切ることが理想です。また、ペン先を強くぶつけてしまうなどして傷つけてしまったり、変形してしまったりするとインクが出なくなる場合もあります。
上向きや横向きで書くとペン先に空気が入り込んでしまうので注意しましょう。上向き、横向きの筆記が必要な場合は加圧式のボールペンなどを使用するのがおすすめです。
インクが出なくなってしまった場合の対処法はいろいろとありますが、素人が根本的に解決することはなかなか難しいのが現実です。そういった場合には、リフィルを替えたり、ペン自体を買い替えたりしましょう。
衣類についてしまったインクの落とし方や洗濯方法
衣類に付着したボールペンのインクは、通常の洗濯では落としづらいです。以下のように、インクの種類に応じた対処法に取り組みましょう。
| インクの種類 | 洗い方 | 
|---|---|
| 水性/ゲルインク | インク汚れの部分に石けんをつけて擦り洗いをし、その後に洗濯をする。 | 
| 油性インク | 洗浄力の強い粉末洗剤または無水エタノールなどで油性の溶剤を分解させる。 | 
| エマルジョンインク | 水性と油性の性質を持つインクなので、水性/ゲルインク・油性インクにおける対処法を何度か試す。 | 
| 消せるインク | 通常どおりの洗濯で落ちることが多い。 | 
主にエマルジョンインクの場合、もし何度洗っても落ちない場合には、クリーニングなどのプロに依頼するのも選択肢のひとつです。なお、消せるインクについては、付着してすぐの場合には、水での擦り洗いのみで落ちる可能性もあります。
まとめ
ボールペンはインクの種類・太さ・ペン先など、商品によって異なる特徴があります。普段使いできるボールペンのほか、高級感がありプレゼントとして最適なボールペンも販売されているので、用途に合わせてぴったりの商品を選びましょう。
もしボールペン選びに迷ったら、ぜひ楽天市場のランキングをチェックしてみてください。楽天市場のランキングでは、売れ筋商品を手軽に比較検討できます。
使い勝手や書き心地が気になるなら、各商品に掲載されたレビューを読んでみましょう。リアルな感想がわかるので、購入する際の決め手になるかもしれません。
「欲しいボールペンがありすぎて迷う」「じっくり比較したい」など、ボールペン選びに悩んだら、ぜひこの機会に楽天市場をご活用ください。
福島槙子
文具プランナー
ご自身にぴったりのボールペンは日々の仕事や生活を豊かにしてくれます。
また、ボールペンは誰もが使う機会の多いアイテムなので、プレゼントなどにもおすすめです。
今回の記事を参考に書きやすいボールペンやデザインがお気に入りのボールペンを見つけて、毎日の「書く」時間を充実したものにしてくださいね。
※本記事は楽天市場が作成しています。
