ニキビができているときには、できるだけ肌に刺激を与えないように、クレンジング選びも慎重にならなければなりません。
そこで今回は、皮膚科・美容皮膚科医としてクリニックの院長を務める吉田貴子先生にニキビ肌のクレンジングの選び方を聞きました。
おすすめの商品もご紹介するので、ニキビに悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。
ニキビ肌にとってクレンジングはとっても大切!
ニキビが気になるとき、薬用の塗り薬やビタミンの入ったサプリなどに頼る方も多いでしょう。しかし、ニキビができやすい方はぜひクレンジングにもこだわってみてください。
なぜなら、過剰な皮脂や洗い残したメイクが酸化すると、肌を刺激してニキビを悪化させてしまう場合があるからです。
吉田 貴子
皮膚科・美容皮膚科医
ニキビの1番の原因は毛穴詰まり。メイクによる毛穴詰まりを起さないよう、しっかりと洗い流す必要があります。
ニキビ肌におすすめのクレンジングの選び方|美容皮膚科医の吉田先生に聞いてみた
ニキビ肌にとってクレンジングが重要なのはわかりましたが、クレンジングにも種類がたくさんあってどれを選べばよいか悩んでしまいますよね。
ここからは、吉田先生にニキビ肌におすすめなクレンジングの選び方についてアドバイスをもらいました。ご自身の肌や好みに合いそうな方法を見つけてみてください。
ニキビ肌を刺激しない成分で選ぶ
1つ目は、ニキビ肌におすすめの成分が入っているか、逆にニキビ肌が気をつけるべき成分が入っていないかどうかで選ぶ方法です。
吉田 貴子
皮膚科・美容皮膚科医
ニキビ肌におすすめの成分は、非イオン系界面活性剤。刺激が少なく肌を傷つけにくい成分です。
一方、ニキビ肌の方が気をつけるべきなのは油分(オイル)。ニキビを新たにつくったり、悪化させたりするので注意しましょう。
- 水と油を乳化し混ぜ合わせる力に特化した成分です。基本的にクレンジングをはじめ、乳液やクリームなどにもよく使われています。
皮膚刺激の指標となるタンパク変性が低いとされているため、刺激が少ないのが特徴です。
非イオン系界面活性剤に含まれるのは、「トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル」「イソステアリン酸PEG-3グリセリル」「ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル」「PPG-14ジグリセリル」などです。
そのほかにも、「香料無添加」「防腐剤無添加」「合成界面活性剤無添加」「アルコールフリー」などの表記をチェックしましょう。余計な成分を添加していないものは、肌への刺激も少ないといえます。
また「ヤシ油脂肪酸 PEG-7 グリセリル」は、ヤシ油などの脂肪酸とグリセリンに酸化エチレンを付加したもので、クレンジングにはよく配合されている成分です。
「ヤシ油」という言葉から、ニキビ肌にはあまりよくない油分だと思いがちですが、油脂になじみやすく毛穴の汚れやアクネ菌を洗浄する成分です。
油分の少ないジェルタイプやリキッドタイプから選ぶ
2つ目の選び方は、テクスチャーの種類で選ぶ方法。クレンジングは、ファンデーションや口紅など、落ちにくいメイクの落ちやすさも重要です。
しかしニキビ肌の場合、洗浄力ももちろん大事ですが、前述のとおり油分の配合も気にしたいところ。油分の量は、テクスチャーのタイプによっても異なります。
吉田先生によると、ニキビ肌におすすめのテクスチャータイプは油分の少ないジェルタイプかリキッドタイプのようです。
吉田 貴子
皮膚科・美容皮膚科医
ジェルタイプのクレンジングは、油分が少ないのでニキビ肌にとってはベストなクレンジングといえます。
ジェルタイプに比べてクレンジング力がやや弱いですが、リキッドタイプも油分が少ないのでおすすめ。
ニキビ肌向けにつくられた商品かどうかで選ぶ
3つ目の選び方は、ニキビ肌向けにつくられた商品かどうかで選ぶ方法です。クレンジングをはじめとする化粧品にはさまざまなテストがあり、そのテストをクリアした商品には「~テスト済み」という表示がされます。
たとえば以下のような表示があるものは、ニキビをはじめとする肌トラブルのある方ならばチェックしておいたほうがよいでしょう。
- ノンコメドジェニックテスト済み
- アレルギーテスト済み
- スティンギングテスト済み
吉田 貴子
皮膚科・美容皮膚科医
「ノンコメドジェニックテスト済み」は、ニキビができにくいかどうかのテストをした商品です。
「アレルギーテスト済み」は、かぶれにくさをテストした商品。「スティンギングテスト済み」は、かゆみやヒリヒリを感じにくいかどうかをテストした商品です。
そのほか「アクネ菌対策」「皮脂対策」「角質&毛穴対策」などを謳ったクレンジングも、ニキビの原因をつくりにくくするためニキビ予防の観点でおすすめですよ。
W洗顔不要か、まつげエクステ対応か、濡れた手で使えるかもチェック
W洗顔とは、クレンジング後に洗顔をすることです。最近では、1本でクレンジングから洗顔までできる「W洗顔不要」のクレンジングが増えています。何度もこすらずに済むため、肌への摩擦が軽減できるのがメリットです。
クレンジングのなかには、まつげエクステに対応できるようにつくられていないものもあります。まつげエクステに対応できないものを選ぶと、グルーが剥がれてしまう恐れがあるので注意しましょう。
また、クレンジングには乾いた手でしか使えないものと濡れた手でも使えるものがあります。「濡れた手でもOK」と記載された商品であれば、お風呂でメイクを落としたいときにも使えます。
ニキビ肌向けクレンジングおすすめ20選|ジェルタイプ、リキッドタイプからご紹介!
吉田先生によると、ニキビ肌には油分の少ないジェルタイプやリキッドタイプのクレンジングがおすすめなのだとわかりました。
そこで今回編集部が、ニキビ肌におすすめのクレンジングをジェルタイプとリキッドタイプに分けてご紹介します。
ニキビ肌向けクレンジングおすすめ13選【ジェルタイプ】
まずは、ジェルタイプのニキビ肌向けクレンジングをご紹介します。オイルフリーや油分の少ない商品であれば、しっかりとメイクを落とせてニキビの予防もばっちりです。
ニキビ肌向けクレンジングおすすめ8選【リキッドタイプ】
次は、リキッドタイプをご紹介します。洗浄力が弱めでやさしいアイテムが多いので、ナチュラルメイクの方や肌への負担を最小限に抑えたいという方はぜひチェックしてみてください。
ニキビ肌を悪化させないクレンジングの方法!吉田先生のアドバイス付き!
ニキビ肌にあったクレンジングを選ぶことができても、間違った使い方をしてしまったら余計にニキビを悪化させてしまうこともあります。ここでは、ニキビ肌を傷めないクレンジングのポイントをご紹介します。
- ポイント①:肌をこすらない
クレンジング中は、しっかり汚れを落とそうとつい肌をごしごしこすってしまいがちです。ニキビがつぶれて悪化する原因になるので、なでるようにやさしくクレンジングしましょう。
吉田 貴子
皮膚科・美容皮膚科医
拭き取りタイプは厳禁。肌によくないので強くこすらないようにしてください。
また、目元のメイクは落ちにくいので、そこだけは先にオイル系のもので落とすのがよいでしょう。
- ポイント②:使用量を守る
クレンジングの量が少なすぎると、肌に摩擦が生じて刺激を与えてしまいニキビの悪化にもつながります。商品に書いてある使用量をしっかりと守りましょう。
- ポイント③:丁寧にすすぐ
すすぐ際はうつむいた状態になるので、フェイスラインにすすぎ残しが出やすくなります。特にフェイスラインにニキビができやすい方は、汚れやクレンジング剤が残らないように丁寧にすすぎをおこないましょう。
- ポイント④:手早くおこなう
クレンジングに時間がかかると、それだけ肌が刺激を受ける時間が長くなります。ニキビを悪化させないためにも、メイクをなじませたりすすぐ行為は手早くおこないましょう。
まとめ
クレンジングは毎日使うものですが、化粧水や美容液などのスキンケアと比べると、意外と重要視していなかった方も多いのではないでしょうか?
特にニキビに悩んでいる方は、クレンジングの選び方や使い方をぜひ気にしてみてください。メイクや皮脂をきちんとオフすることで、きれいな肌に近づけることでしょう。
ご自身に合うクレンジングを選ぶことはその第一歩です。ぜひこの記事を参考に、お気に入りを探してみてください。